【外国為替市場を検証:ドル・円相場】週後半には1ドル=76円台半ばに円が上昇

2012年1月28日 17:15

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【外国為替市場フラッシュ:1月23日~27日のドル・円相場】

■25日に一時1ドル=78円台前半に円が下落したが、米FOMC後は円高方向と乱高下

  1月23日~27日の週のドル・円相場は乱高下した。週前半は円安方向に傾き、日銀金融政策決定会合で経済見通しを下方修正したことや、日本の11年貿易収支が31年ぶりの赤字となったことを材料視して、25日の海外市場では一時1ドル=78円台前半に円が下落する場面があった。しかし25日の米FOMC(連邦公開市場委員会)声明を受けて米長期金利が低下したため、一転して円高方向に傾いて週後半には1ドル=76円台半ばに円が上昇した。週末27日の海外市場で終盤は1ドル=76円70銭近辺だった。

  ドル・円相場の1週間の動きを振り返ってみよう。前週末20日の海外市場では概ね1ドル=76円90銭近辺~77円30銭近辺で推移した。ユーロ買い戻しが一巡した流れでドル売り・円買いがやや優勢となり、終盤は1ドル=77円00銭近辺だった。

  23日の東京市場では、概ね1ドル=76円90銭台~77円00銭台の狭いレンジで小動きだった。24日~25日の米FOMCを控えて様子見ムードを強めた。23日の海外市場では、概ね1ドル=76円80銭台~77円00銭台で推移した。前半はユーロ買い・ドル売りの流れで円が強含んだが、ユーロ圏財務相会合の結果を見極めたいとして様子見ムードも強めた。

  24日の東京市場では、概ね1ドル=76円90銭台~77円00銭台で推移した。日銀金融政策決定会合では金融政策を現状維持とし、経済見通しを下方修正したが、市場の反応は限定的で小動きだった。24日の海外市場では一時1ドル=77円80銭台に円が下落した。日銀による経済見通し下方修正がポジション調整のきっかけとなり、ドル買い戻し・円売りの流れとなった。終盤は1ドル=77円60銭~70銭近辺だった。

  25日の東京市場では1ドル=77円90銭台に円が下落した。日本の11年貿易収支が2兆4927億円の赤字となり、31年ぶりの赤字に転じたことも円売り材料となった。また米FOMC声明を控えてポジション調整のドル買い戻し・円売りが優勢になった。25日の海外市場では1ドル=77円50銭台~78円20銭台で乱高下した。前半はドル買い戻し・円売りの動きが優勢となり、一時1ドル=78円28銭まで円が下落する場面があった。しかし米FOMC声明後は、米長期金利が低下したため一転してドル売り・円買いが優勢になった。米FOMC声明では「異例の低金利水準を少なくとも14年終盤まで継続する」「2%のインフレーションを目標にする」とし、記者会見ではバーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長が量的緩和策第3弾(QE3)に含みを持たせた。米12月景気先行指数や米12月新築住宅販売件数が市場予想を下回ったこともドル売りにつながった。終盤は1ドル=77円70銭~80銭近辺だった。

  26日の東京市場では、概ね1ドル=77円50銭台~80銭台のレンジで推移した。米金融緩和の長期化観測でドル売り・円買いが優勢となった。終盤は1ドル=77円50銭台だった。26日の海外市場では1ドル=77円20銭台に円が上昇する場面があった。米長期金利が低下してドル売り・円買いが優勢だった。終盤は1ドル=77円40銭~50銭近辺だった。

  27日の東京市場では、概ね1ドル=76円80銭台~77円40銭台で推移した。ドル売り・円買いが優勢となり、午後にはドルが急落する場面もあったが、終盤は1ドル=77円00銭近辺だった。27日の海外市場では、概ね1ドル=76円60銭台~77円20銭台で推移した。序盤にはドル売り・円買いが一服する場面もあった。しかし、米第4四半期実質GDP速報値が前期比年率プラス2.8%となり、第3四半期の同プラス1.8%に比べて改善したが、市場予想を下回ったため失望感でドル売り・円買いが進行した。終盤は1ドル=76円70銭近辺だった。

  ドル・円相場に関しては、前週までは1ドル=76円台後半~77円台前半の小幅レンジで膠着感を強めていたが、今週は24日から25日にかけてはポジション調整のドル買い戻しで円安方向に傾き、25日の米FOMC声明とバーナンキ米FRB議長の記者会見後には、低金利政策の長期化観測で一転してドル売り・円買いの流れとなり、乱高下する展開となった。

  週末27日には米第4四半期実質GDP速報値が市場予想を下回ったため、追加緩和策観測も台頭してドル売り・円買いが進行した。引き続きユーロ圏主要国の国債入札と利回りの動向にも注意が必要だが、市場の関心がユーロ圏債務危機問題から一旦は離れる兆しも見せている。量的緩和策第3弾(QE3)に対する思惑、ドル買い・円売り市場介入への警戒感が焦点だろう。

  当面の重要イベントとしては、1月30日の独仏伊首脳会談、EU非公式首脳会議、31日の米議会予算局「予算と経済見通し」公表、2月1日の米1月ADP雇用リポート、2日のバーナンキ米FRB議長の議会証言、3日の米1月雇用統計などがあるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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