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【外国為替市場展望:ドル・円相場】一段と手掛かり材料難、膠着感を強める展開
【外国為替市場フューチャー:12月19日~23日のドル・円相場】
■手掛かり材料難で概ね1ドル=77円台~78円台を想定
来週(12月19日~23日)(23日の東京市場は休場)のドル・円相場については、当面の重要イベントだった13日の米FOMC(連邦公開市場委員会)を通過したことで一段と手掛かり材料難となり、概ね1ドル=77円台~78円台で膠着感を強める展開が想定される。そしてユーロの動向次第となる可能性が高いだけに、欧州各国の国債格付け引き下げに関する格付け会社のコメント、各国の国債入札や流通利回りの動向に注意が必要となるだろう。
前週(12日~16日)のドル・円相場については、引き続き市場の関心がユーロ圏債務危機問題に集中し、ユーロ売り圧力が強まった流れでドル買い・円売りが優勢になる場面もあったが、概ね1ドル=77円50銭近辺~78円10銭近辺の狭いレンジで膠着感を強めた。13日の米FOMCでは政策金利を据え置き、追加緩和策について言及しなかったが、ほぼ市場の予想どおりとして反応は限定的だった。週末16日の海外市場では概ね1ドル=77円60銭台~90銭台で推移し、終盤は1ドル=77円80銭近辺だった。
ドル・円相場ではリスク回避の円買い圧力、FRB(連邦準備制度理事会)の量的緩和策第3弾(QE3)に対する思惑、ドル買い・円売り市場介入への警戒感などが交錯する状況に大きな変化はないが、市場の関心がユーロ圏債務危機問題に集中しているため、動意に乏しい状況が続いている。
そしてユーロ圏債務危機問題に関しては、8日~9日のEU首脳会議で財政規律強化に向けた新たな財政協定、IMF(国際通貨基金)に対する融資、ESM(欧州安定メカニズム)の前倒し稼働などを合意したが、5日と6日のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)に続き、12日にはムーディーズ・インベスターズ・サービスとフィッチ・レーティングスも相次いで欧州各国の国債格付け引き下げの可能性を示したため、12日以降はユーロ売り圧力が強まった。ユーロ・ドル相場で1ユーロ=1.29ドル台にユーロが下落する場面もあった。この流れがドル買い・円売りにつながる場面もあった。
堅調な米主要経済指標を受けて米景気の2番底に対する警戒感は後退しているが、引き続きユーロ圏債務危機問題、欧州各国の国債格付け引き下げに関する格付け会社のコメント、欧州各国の国債入札や流通利回りの動向が焦点だろう。
当面の注目スケジュールとしては、19日のユーロ圏10月経常収支、欧州議会委員会でのドラギECB(欧州中央銀行)総裁の証言、米2年債入札、ラッカー米リッチモンド地区連銀総裁の講演、20日の米11月住宅着工件数、米5年債入札、21日の米11月中古住宅販売、米7年債入札、22日の米7~9月期GDP確報値、米10月住宅価格指数、米11月シカゴ連銀全米活動指数、米11月景気先行指数(コンファレンス・ボード)、米12月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値、米新規失業保険申請件数、23日の米11月個人所得・消費支出、米11月耐久財受注、米11月新築一戸建て住宅販売などがあるだろう。また金利発表の予定はないが、21日~22日のECB理事会も注目されるだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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