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三菱樹脂、中国・江蘇省で太陽光利用型植物工場の実証試験を実施
三菱樹脂は24日、同社の子会社で、太陽光利用型植物工場を展開するMKVドリーム株式会社(本社:東京都)が、中国・江蘇省を中心に展開する農業協同組合(以下、チャイナコープ社)と、太陽光利用型植物工場の中国における実証試験の実施について合意し、今回、中国で第1号となる植物工場を江蘇省無錫市に建設し、11月17日にその竣工式を実施したと発表した。今後、野菜の生産性やその事業性を評価するとともに、南京市などの他の地域での実証試験の実施についても両社で検討していくという。
中国では施設園芸面積が年々増加しており、現在では日本の約70倍(360万ha)と推定されている。また日本同様、中国においても健康志向や食の安全・安心への意識が高まっており、植物工場で育てられるような高品質かつ安全・安心な野菜への需要が高まることが予想されている。
このような背景のもと、太陽光利用型植物工場でトップレベルの技術を有し、かつ中国でのビジネス展開を模索していたMKVドリーム社と、中国への植物工場の導入・展開を検討しているチャイナコープ社の思惑が合致し、無錫市における太陽光利用型植物工場の建設と、それを用いた生産性や事業性の実証試験(1年間)の実施について両社が合意し、今回その試験を開始するに至った。
太陽光利用型植物工場(1,000㎡)では、人工光を用いた完全閉鎖型の苗生産工場「苗テラス」で苗を育成し、その苗を高機能性フィルム(被覆材)を使用した農業ハウス内に移し、水耕栽培によって、トマトやサラダ菜、ほうれん草、水菜などの野菜を育てる。
太陽光利用型植物工場による栽培は、通常の方法と比べて、高品質な野菜をより多く、また安定的に生産することができる。また高機能性フィルムを使用することで、ハウス内への害虫の侵入を抑制し、農薬の使用を減らすことができるため、安全・安心な野菜栽培システムと言える。
今回の実証試験においては、MKVドリーム社が農業ハウス資材や水耕栽培システムの供給と技術支援を行い、チャイナコープ社が野菜の生産と安全・安心な野菜を求める市場への流通を担う。MKVドリーム社は、同実証試験の期間中に、減農薬で育てられた安全・安心な野菜に認められる中国のグレード認定取得を目指すとともに、中国における植物工場の本格事業化に向けた検討を進めていく。
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