東芝、ケニア最大の地熱発電プロジェクト向け発電設備を受注 アフリカで初

2011年11月7日 15:52

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 東芝は7日、豊田通商と現代エンジニアリングとともに、ケニア電力公社から、オルカリア1号地熱発電所および4号地熱発電所の建設プロジェクトを受注したと発表した。同社の地熱事業としては、初のアフリカでの受注となる。

 同プロジェクトでは、豊田通商と現代エンジニアリングが地熱発電設備と土木据付工事をケニア電力公社から共同で一括受注し、東芝は現代エンジニアリングから、主要機器である7万キロワット地熱蒸気タービン・発電機4セットを受注した。

 同プロジェクトは、ケニアの首都ナイロビから北西約100kmに位置するオルカリア地域に14万キロワットの地熱発電所を2箇所建設し、合計28万キロワットの電力を供給するもので、現在の同国の総発電設備容量の約25%に相当するプロジェクトとなる。同国では、深刻な電力不足のため、安定的な電源として地熱発電が期待されており、同プロジェクトは同国の電力不足の緩和に大きく貢献する。なお、1号発電所の建設資金は、日本政府が国際協力機構(JICA)を通じて供与する円借款により支援される。

 地熱発電は、地下深部に掘削した坑井から噴出する天然蒸気を利用してタービンを回すことにより発電する方式で、温暖化ガス(CO2)の排出が少ない再生可能エネルギー。東芝は、1966年に日本国内初となる松川地熱発電所に2万キロワットの地熱蒸気タービン・発電機を納入して以来、北米、東南アジア、アイスランド等世界各国に52台、約280万キロワットの発電設備を納入し、世界トップの25%のシェアを占めており、それらの納入実績と、機器性能、信頼性が評価され、今回の受注に至った。

 なお、設備納入予定は2013年春以降で、運転開始予定は2014年4月。

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