サントリー、工場見学用にリチウムイオン電池を搭載した新型電気バスを導入

2011年10月19日 21:39

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リチウムイオン電池を搭載した新型電気バス(写真提供:サントリーホールディングス)

リチウムイオン電池を搭載した新型電気バス(写真提供:サントリーホールディングス)[写真拡大]

 サントリーホールディングス(サントリーHD)は19日、サントリー天然水南アルプス白州工場・白州蒸溜所(山梨県北杜市)の工場見学用に、リチウムイオン電池搭載型の電気バスを導入し、10月29日から本格運行を開始すると発表した。

 サントリーHDは、「資源の徹底的な有効利用」を環境保全活動のひとつの柱に据え、バリューチェーン全体を通じた省資源・省エネルギー活動を行っている。こうした活動の一環として、今回、同社は、民間企業で初めてリチウムイオン電池搭載型の電気バスを導入する。

 同電気バスは、早稲田大学理工学術院・紙屋 雄史教授の監修のもと開発された「短距離走行・高頻度充電」の新型電気バス。車種は日野自動車製「メルファ」で、乗車定員は55人(運転席を含む)。リチウムイオン電池の容量は35.5kWhで、充電時間/走行距離は約40分/最大35kmとなっている。車体製造は日野自動車、車体改造は株式会社フラットフィールドが担当し、電池製造は株式会社GSユアサが担当した。

 今回サントリーHDは、従来の電気バスの課題である電池の搭載容積や重量を大幅に削減したこと、さらに、工場見学用バスの運行状況、条件にも適していることから同電気バス導入に至った。当面は、天然水工場の見学ツアー「天然水ガイドツアー」(往復約1.6km)を運行する。

 また、バスの内部は、電池搭載部を実際に見ることができるよう、一部スケルトン加工を施した。さらに、搭載するリチウムイオン電池を緊急時の電源としても使用できるよう、家庭用コンセントをバス内に設置した。電力は、天然水南アルプス白州工場の太陽光パネルの発電も利用することで、電力製造から走行に至るまで徹底した省エネルギーに貢献していく。

 早稲田大学の紙屋教授が取り組む電気バスの研究・開発は、過去に環境省、経済産業省、NEDO等のモデル事業に指定されている。サントリーHDは、運行開始以降も、走行データを同教授の研究室に随時フィードバックするなど、社会全体への普及に向けて協力を行っていく。

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