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味の素、タイの洪水被害で2工場が浸水 他県の工場などで代替生産を開始
味の素は18日、タイにおける洪水による影響について、同社のグループ会社の10月18日時点の状況を発表した。
同社の発表によると、現在、アユタヤ県サハラッタナナコン工業団地にある、タイ味の素カルピスビバレッジ社が、浸水により引き続き操業を停止している状況。また、同県ハイテク工業団地にある、タイ味の素冷凍食品社は、引き続き操業を停止しているが、工場への浸水が確認されたという。「被害の詳細については、現在も引き続き情報を収集している」と同社は報告している。
また、パトンタニ県にある配送センターと、隣接するラルンゲオ包装工場の創業も17日(月)に停止。設備・在庫の保全を行っているという。なお、「現地グループ従業員の人的被害については報告されていない」と同社は報告している。
2工場が浸水により操業停止を余儀なくされている状況を受け、同社は被災した工場の代替生産を開始している。
タイ味の素カルピスビバレッジ社の生産代替として、「Birdy」は、サラブリー県にあるタイ味の素販売社のバーディー工場の増産と同国内の外部生産委託先での生産を開始。また、カルピス製品は、外部生産委託先の活用を検討しているという。
また、タイ味の素冷凍食品社の生産代替として、ロブリ県にある主力工場のタイ味の素ベタグロ冷凍食品社や、味の素ベタグロ・スペシャリティフーズの増産等の対応を開始している。
さらに、ラルンゲオ包装工場については、カンペンペット第一工場での代替包装を実施する。パトンタニ配送センターについては、他の3つのセンターおよび工場からの配送で対応するという。
業績への影響については、「今回の洪水による2工場の被害額については、現在調査中。ただし、建物・機械・在庫などの資産等を対象とした洪水被害をも含めた損害保険に入っており、今後の査定により一定の損害補償を得られる見通し」と同社はコメントしている。また、今回の洪水による業績への影響についても、「現在調査中だが、(数々の)施策の実施により最小限に食い止められると考えている」と述べ、業績への影響は軽微であるとの見方を示している。なお、「大半の生産工場は大きな被害は無く稼働中である」と同社は報告している。
しかし、今後については、「現在のところ、復旧の時期については未定」とし、予断を許さない状況が続いている。
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