トヨタ、仙台北部工業団地における「F-グリッド構想」の実現に向けた検討を開始

2011年10月17日 20:07

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仙台北部中核工業団地「F-グリッド構想」のイメージ(画像提供:トヨタ自動車)

仙台北部中核工業団地「F-グリッド構想」のイメージ(画像提供:トヨタ自動車)[写真拡大]

 トヨタ自動車とセントラル自動車は17日、宮城県大衡村の第二仙台北部工業団地における「F(エフ)-グリッド構想」について、10月14日に、国の補助事業である「平成23年度スマートコミュニティ構想普及支援事業費補助金」の認可を受け、構想の実現に向けた本格的な検討・事業化可能性調査を開始すると発表した。

 「F-グリッド構想」の「F」は「Factory(ファクトリー、工場)」の意。「F-グリッド構想」とは、工業団地を中心としたスマートコミュニティの実現に向け、「個々の工場」だけでなく「隣接する工場間」、「工場と地域」の連携も含めた総合的なエネルギーマネジメントを行う事により、より高いレベルの省エネや再生可能エネルギー利用を推進するもの。

 同構想が実現すれば、工業団地に入居する工場の「環境性」、「経済性」、「セキュリティ性」の向上が期待でき、工業団地、地域の価値・競争力・魅力を高めて産業振興に繋げ、地域振興・震災復興に貢献していくことを目指している。

 まずは第二仙台北部中核工業団地を舞台とし、5つのテーマについて意義(導入効果)や実現に向けた方策を評価・検討していく。

 5つのテーマは、①工場エネルギー自給率の向上、②近隣工場とのエネルギーの融通、③地域エネルギー供給・ネットワーク化(被災時の地域エネルギーバックアップも含む)、④再生可能エネルギーの大規模利用、⑤工場のエネルギーマネジメントによる省エネ。

 また、同調査実施に際しては、トヨタとセントラル自動車が検討主体となり、学識経験者、地域産業(企業)関係者、地域エネルギー事業者、および国の機関、県や地域自治体(大衡村)が参加する「検討委員会」、ならびに実務者レベルによる「ワーキンググループ」を設置し、外部との連携、地域との協力体制を整えながら、目指すべき姿と実現に向けた課題解決方法についての本質的な議論を図っていく。調査期間は、2011年10月から2012年3月までを予定している。


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