東京ガス、ガス・お湯を含めたエネルギー消費量の「見える化」実証を開始 

2011年10月14日 17:15

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専用ウェブサイト画面(画像提供:東京ガス)

専用ウェブサイト画面(画像提供:東京ガス)[写真拡大]

  • 多機能端末の画面イメージ(画像提供:東京ガス)

 東京ガスは14日、エネルギー消費量の見える化を中心としたホーム・エネルギー・マネジメントシステム(Home Energy Management System、以下「HEMS」)の試行サービスの実証を、新築および既築の集合住宅約600戸を対象に、今年度から順次開始すると発表した。

 HEMSとは一般に、家庭内のエネルギーの見える化や機器の遠隔操作等の機能を通じて、顧客の省エネ行動をサポートするシステム。しかし、現在市場で導入されているHEMSの多くには、ガスやお湯の消費量の見える化が含まれていない。

 東京ガスが今回実施する実証では、顧客にとってどのような情報提供が省エネの推進に有効なのかを分析するとともに、ガスやガス機器のエネルギー使用に関するデータを出力する方式の仕様等についても分析することを目的としている。

 具体的には、電力だけでなく、ガス・お湯を含めたエネルギー消費量の見える化を実施し、データ分析に基づいた省エネアドバイスをするほか、自宅内で多機能端末を利用したガス機器の操作も可能にする。

 東京ガスが、多機能端末を利用したHEMSを顧客の家庭に導入するのは初めてとなる。なお、今回の実証では、多機能端末として、米アップル社の「iPad」を利用する。

 実証の詳細については、まず、同社は、ガス・電気・お湯の消費量を、多機能端末と専用ウェブサイトで表示する。現在のエネルギー消費量、時間・日・月ごとのエネルギー消費量が表示できるという。また、現時点のエネルギー消費量を視覚的にわかりやすく常時表示する「エネルギー表示機」を新たに開発し、リビングルーム等の目に留まりやすい場所に設置する。

 また、自宅のエネルギー消費量と、家族人数が同じ世帯の平均値との比較等、収集したデータを分析し、多機能端末と専用ウェブサイトで各家庭に情報提供する。さらに、エネルギー消費量に基づいた省エネアドバイスを、週に1回程度、多機能端末と専用ウェブサイトに届ける予定。

 通常、ガス機器の操作は、ガス機器本体または付属のリモコンで行うが、今回の実証では、多機能端末を使って、お風呂や床暖房等のオン・オフや、温度設定、タイマー設定等を行うことができるという。

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