JFEエンジニアリング、世界初のEV用超急速充電器を商品化

2011年9月29日 09:46

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超急速充電中の様子 左がSuper RAPIDAS充電スタンド(超急速/急速 充電の2種類のコネクターを装備)(写真提供:JFEエンジニアリング)

超急速充電中の様子 左がSuper RAPIDAS充電スタンド(超急速/急速 充電の2種類のコネクターを装備)(写真提供:JFEエンジニアリング) [写真拡大]

 JFEエンジニアリングは28日、電気自動車(EV)にわずか8分で80%充電できる超急速充電器(Super RAPIDAS)の商品化が完了したと発表した。同社は、2010年6月に、超急速充電器の技術開発に世界で初めて成功、これまで商品化を進めてきた。今回、同社の横浜本社内で、Super RAPIDASと、同社が市販車を改造したEVを用いて、8分でEV電池容量の80%(3分で50%)を充電する実証に成功した。

 同社は、これまでに30分で80%充電が可能な急速充電器(RAPIDAS)を販売している。同充電器は、電池を内蔵した充電器として、日本で唯一CHAdeMO認定を取得したもの。受電容量20kW以下に抑えたことで、受電容量を大きくできない顧客には、これまでも好評を博してきたが、今回のSuper RAPIDASの商品化は、これまでのRAPIDASの機能も兼ね備えたハイブリッドタイプとなっている。

 Super RAPIDASには蓄電池が内蔵されており、蓄えた電力をEVに一気に放出することで短時間での充電を可能とした。なおSuper RAPIDASは低圧での受電も可能であり、夜間の電力を蓄えることもできる。

 EVを電池容量の80%まで急速充電する場合、現状では30分程度の時間を要し、充電時間の長さがEVの利便性を損ない、EV普及のネックの1つになっている。Super RAPIDASの商品化により、コンビニエンスストア、サービスステーション等でのスピーディーな充電を可能とし、充電インフラの普及を促進することができる。

 同社は今後、横浜本社構内に設置のSuper RAPIDASで実用性の確認を進めると共に、まずは、EV路線バス、EVトラック、EVタクシー等の事業での市場投入を本格的に進めていく。続いて、乗用車での導入を促進する。「これにより、超急速充電対応のEVが市場に導入され、EVの世界が大きく変わることが期待できる」と同社はコメントしている。

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