日銀・白川総裁、国会で経済説明!「異常円高、大幅株安」への対応は大丈夫か?

2011年8月9日 18:21

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

世界的なドル安、株安が吹き荒れる中、8日、G7’の財務省・中央銀行総裁会議(電話)が開かれ声明が発表されたが、市場はそっぽを向き冷たい反応しか見せてはくれなかった。

世界的なドル安、株安が吹き荒れる中、8日、G7’の財務省・中央銀行総裁会議(電話)が開かれ声明が発表されたが、市場はそっぽを向き冷たい反応しか見せてはくれなかった。[写真拡大]

■「霞ヶ関発・兜町着」直行便

  世界的なドル安、株安が吹き荒れる中、8日、G7’の財務省・中央銀行総裁会議(電話)が開かれ声明が発表されたが、市場はそっぽを向き冷たい反応しか見せてはくれなかった。それだけ、世界経済の規模が大きくなり、国家間だけでなく国境を越えた企業団体・組織間の利害対立が深刻さを増しているということだろう。そんな中、9日、日銀の白川方明総裁は、参院金融委員会で「通貨及び金融調整に関する報告書」の概要説明を行い、併せて日本経済の動向と日銀の金融政策運営について、次のように語った。G7直後だけに白川総裁の発言内容が注目された。

 (1)わが国経済は震災による供給面の制約が和らぐ中で、着実に持ち直してきている。先行きについても、生産活動が回復していくにつれ、輸出の増加や、資本ストックの復元に向けた需要の顕現化などから、緩やかな回復経路に復していくとみられる。

 (2)しかしながら、日銀としては、こうした見通しを巡る不確実性が高いことも認識しており、このところ、景気の下振れリスクにより留意すべき情勢になっていると判断している。

 (3)海外経済をみると、米国においては、債務上限問題が一応の決着をみた後も、市場では、財政健全化を巡る懸念は払拭されておらず、景気の先行きに関する見方も慎重化している。これに加えて、欧州では周縁国のソブリン・リスク問題が、また新興国については物価安定と成長の両立という課題があるなど、海外経済には、大きな不確実性がある。

 (4)こうした海外情勢や、それらに端を発する為替・金融資本市場の変動は、わが国の企業マインドひいては経済活動にマイナスの影響を与える可能性がある。

 (5)物価面では、消費者物価の前年比は、小幅のプラスで推移している。今月に予定されている物価指数の基準改定に伴い、下方改定される可能性が高いと認識している。したがって、物価安定の実現までにはなお時間を要するとみられる。

 (6)最近の国際金融市場の緊張に対して、G7の財務大臣・中央銀行総裁は、緊密な連絡と適切な協力のもとで、金融市場の安定と流動性を確保するため行動をとる準備があることを明らかにした。

 (7)金融政策運営については、包括的な金融緩和政策を通じた強力な金融緩和を推進している。このもとでは、資産買入等の基金を通じて、長めの市場金利の低下と、各種リスク・プレミアムの縮小を促している。先の金融政策決定会合では、景気の下振れリスクに対応するため、資産買入等の基金を10兆円程度増額し、50兆円程度とすることを決定した。

 (8)日本経済の最大の課題である成長基盤の強化については、この目的に資する融資や投資を実施した金融機関に対し、国債等の担保を裏付けとして、きわめて低い金利で資金を供給している。6月には、この枠組みをさらに効果的なものとする観点から、金融機関による出資や動産・債権担保融資、いわゆるABLなどの取り組みに対して、新たに5000億円の貸付枠を設定することを決定した。

  白川発言は、注目された割には、当たり障りのない、いつもの優等生的な判断、説明に終始し、この緊張する世界経済の現状と、日本の置かれている状態に対する有効な処方箋にはなっていない。なぜ円の独歩高が亢進するのか。米国も欧州各国も通貨供給量を増やしているのに対し、わが国は長年それを抑えてきた。今回、円売りと金融緩和の『合わせ技』を行ったと自慢げだが、遅すぎる。日銀はインフレを恐れるあまり、肝心の経済を殺してしまっているとの批判に、どう答えるのだろうか。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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