日本エム・ディ・エム:前11年5月期は3期振りの黒字を達成

2011年7月27日 10:42

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■国内は償還価格の引き下げにより減収、北米子会社の販売は非常に好調

  骨接合材の日本エム・ディ・エム <7600> は、22日に大手町サンケイプラザで前11年5月期の決算説明会を実施した。

  代表取締役社長大川正男氏より前期の決算、今期の見通し、来期についての説明が行われた。

  前11年5月期連結業績は、売上高9,531百万円(10年5月期比3.7%減)、営業利益536百万円(同34.5%減)、経常利益204百万円(同57.0%減)、純利益71百万円(10年5月期△2,358百万円)と減収、営業・経常利益共に減益となったが、最終利益は3期振りの黒字を達成した。

  「減収の要因は、償還価格の引き下げ、円高、競争激化があります。国内の症例数はほぼ横ばいでした。しかし、償還価格の引き下げにより減収となりました。一方、北米の子会社の販売は非常に好調でした。しかし、円高の影響で、円に換算した場合伸びが少なくなり、9.0%の増に留まりました。また、競争の激化には、他社の新製品の導入ですとか、代理店のディスカウント販売の拡大といったものがありました」(大川社長)。   国内売上高は8,013百万円(同5.7%減)であった。その内訳は、骨接合材料4,127百万円(同1.7%減)、人工関節2,521百万円(同12.2%減)、脊椎固定器具621(同0.2%減)、その他742百万円(同8.0%減)。

  米国の売上高は、ドルベースでは18.1%増と2ケタの伸びであったものの、円高の影響で1,517百万円(同9.0%増)と伸び率が半減。内訳は、人工関節1,179百万円(同18.7%増)、脊椎固定器具329百万円(同15.1%減)、その他7百万円(同20.7%減)と人工関節は年々売上高が伸びている。

  自社製品売上高は3,371百万円(同3.3%減)、自社製品比率は35.4%(同0.1ポイント増)となっている。

■新製品開発投資には積極的で、研究開発費は93百万円増加

  販売費及び一般管理費は、5,246百万円(同2.4%減)と経費の削減が実現している。内訳は、販売関係費366百万円(同3.6%減)、人件費2,191百万円(同1.7%減)、一般経費528百万円(同8.2%減)、設備費用1,113百万円(同13.6%減)、政策的費用619百万円(同49.5%増)、支払費用619百万円(同10.5%増)、その他118百万円(同12.5%減)となっている。

  販売関係費と人件費は、物流及び営業効率化がすすんだことで、減少した。一般経費は、車両費、事務費の管理を徹底し削減、IP活用により通信費が減少。設備費用は、資産効率運用に伴う医療工具購入抑制、物流拠点等の移転による賃借料減により、175百万円の削減となった。

  無駄な経費は削減するが、一方でこれからの事業戦略を勘案し、必要な政策的費用は増えている。特に、新製品開発投資には積極的で、研究開発費は93百万増加となった。支払費用は、アメリカの売上高が伸びたことで、代理店に支払うコミッション等が増加した。

  営業外損益は△331百万円(10年5月期△342百万円)。内訳は、有利子負債の削減に伴い支払利息は△81百万円(同△131百万円)と49百万円減少。円高による子会社貸付金の換算に伴う為替評価損を主とした為替差損の計上は△197百万円(同△134百万円)と62百万円増加。

  「営業外損益につきまして、為替差損1億9700万円のうち2億200万円が子会社への貸付金の評価損であります。一方、有利子負債の削減を進めていまして、支払利息を減少することが出来ました」(大川社長)。

  特別損益は、△52百万円(同△3,637百万円)と大幅に減少している。10年5月期は棚卸の資産評価損△3,748百万円計上したが、前期は資産除去債務会計基準変更に伴い△8百万円を計上した。

■棚卸資産は3年間で半減、有利子負債は3年間で60%以上減少

  棚卸資産と有利子負債の圧縮は順調に進んでいる。08年5月期から11年5月期までの過去4年のたな卸資産の推移は、08年13,775百万円、09年12,207百万円、10年7,003百万円、11年6,198百万円と3年間で半減している。

  有利子負債も、08年11,223百万円、09年8,034百万円、10年5,623百万円、11年4,529百万円と3年間で60%以上減少している。

  「有利子負債については、現在キャッシュが20億円前後ございますので、いわゆるネットの借入金額は、25億円程度になっています」(大川社長)。

  自己資本比率は、07年40.5%、08年48.3%、09年60.5%、10年61.0%、11年64.9%と4年間で財務面の健全化も進んでいる。

  今期は決算期を3月に変更するため、10か月の変則決算となる。今期業績予想は、売上高8,850百万円、営業利益520百万円、経常利益420百万円、純利益200百万円を見込んでいる。

■12年5月期連結業績予想は増収大幅増益を見込む

  「10カ月決算のため、前期との増減の比較ができないため、参考資料として、12年5月期連結業績予想も発表しています。本日の決算説明会では、比較指数という目的から、トレンドをご理解してもらうために5月期12ヶ月決算の数字でお話しさせてもらいます」(大川社長)と述べ、以下の説明は5月期決算の参考資料に基づいて説明会が行われた。

  12年5月期連結業績予想は、売上高10,300百万円(前期比8.1%増)、営業利益700百万円(同30.6%増)、経常利益590百万円(同2.88倍)、純利益280百万円(同3.93倍)と増収大幅増益を見込む。

  売上増の要因については、「国内で4億程度、北米で3億5000万円程度の売上増を見込んでいます。国内の骨接合材料につては、自社開発製品を投入する予定です。オーミック社のOMフェモラルネイルは今非常な勢いで伸びています。伸びがこれからも販売増につながると思います。ナカシマメディカルは、3月に販売提携契約を締結し、8月から全国販売を開始します。こちらも売上増につながります。また国内の人工関節分野ですが、自社開発製品の販売開始を予定しています。既に地域限定販売は開始していますが、10月から全国販売を予定しています。もう一つの要素として、北米の人工関節製品、こちらの方は、前期に非常に伸ばすことが出来ました。ドルベースで約27%の売上増となりました。今期も引続き売上増が予想されます。また、3月末に新製品として臼蓋カップの販売を開始しました。骨盤に使うもので、慢性疾患にも使われ、シナジー効果を持って売上を伸ばすことが出来ます」(大川社長)と売上についての説明を行った。

  売上高の内訳は、骨接合材料4,191百万円(同1.5%増)、人工関節4,372百万円(同18.1%増)、脊椎固定器具1,043百万円(同9.6%増)、その他694百万円(同7.5%減)を見込む。

  製品別の売上については、「骨接合材料は、自社製品、ナカシマメディカルの製品、オーミック社の製品販売増を見込んでいます。そして、人工関節については、日本国内では、自社開発製品を投入します。北米では前期に引き続き売上増を見込んでいます。その結果として、自社製品の売上高は、37億6000万円、自社製品比率は42.5%と35.4%から大きく伸びると見ています」(大川社長)。

  販売費および一般管理費は、5,520百万円(同5.2%増)を見込む。内訳は、販売関係費378百万円(同3.0%増)、人件費2,315百万円(同5.6%増)、一般経費534百万円(同1.1%増)、設備費用1,104百万円(同0.8%減)、政策的費用334百万円(同8.5%増)、支払費用738百万円(同19.2%増)、その他114百万円(同3.0%減)。

■人工関節は10月より全国で販売を開始、8億円の売上を見込む

  今期の新製品の売上予想について、「ナカシマメディカルは、この整形外科の業界で長く医師の信頼を得ている企業です。日本人向けに適した様々な製品を作っていることから、日本人の骨格体系に合わせた製品を作っていこうという当社の指針にあっています。今期の販売見通しは3億円を考えていまして、これから順次取扱商品を増やしていこうと思っています。日本国内の新製品の人工関節については、現在は地域限定的に販売していますが、10月より全国で販売を開始します。この製品は米国でも売上を伸ばしています。日本でもこのタイプの製品を使いたいという先生は沢山いらっしゃいます。12か月で8億円の売上を考えています。オーミック社の製品については、前期の売上高は、10年5月期の売上の6倍となりました。今期も足元は順調に売上を伸ばしています。今期業績に貢献するものと考えています」(大川社長)と日本市場にあわせた製品をラインナップしたことから売上増に自信を示した。

  今期は、自社開発製品と新規提携製品を本格的に導入し、高収益体質への転換を実行する期と捉えている。想定為替レートは、5月下旬の水準である80.82円としている。

  そのための重要施策として、メーカー機能強化、商社機能強化、海外事業の拡大、物流機能強化、人材強化の5つを挙げている。

■来期の自社製品比率は今期の42.0%から64.0%と大幅に伸びる

  説明会の最後に、来期についての説明も行われた。「来期については、ジョンソンエンドジョンソンさんとの現在の販売契約は終了します。市場トレンド並びに日本人の骨格体系にあい、しかも利益率の高い自社製品を市場投入することで、売上増加だけでなく大幅な利益率の向上を図っていきます。また、人工関節分野においてこれまで弱かった慢性疾患領域へ本格参入を果たします。市場規模は非常に大きいです。この市場に、自社開発製品を投入することにより、症例を取り込み、売上の拡大が可能になると思っています。全体の売上高は、今期と比較すると微増と見ていますが、利益率は向上すると見ています。自社製品比率は今期の42.0%から64.0%と大幅に伸びると予想しています」(大川社長)。

  日本人の骨格にあった製品を自社で開発したほか、人工関節の国内販売、ナカシマメディカルとの販売提携、慢性疾患領域への本格参入と明るい話題が多く、利益率の向上により大幅増益が予想される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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