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経済同友会、長谷川代表幹事、エネルギー政策で第三の道「縮・原発派」を提唱

エネルギー政策を巡って菅内閣の混乱、迷走が続き、先行きの見通しがまったくつかない中、日本経団連、経済同友会などの経済界からの、積極的な発言が相次いでいる。経団連の米倉会長は日増しに政府批判を強め、同友会の長谷川代表幹事は、政府の自然エネルギー政策に賛同しながらも、その実現に向けては厳しい注文を付けており、5日の記者会見でも次のように大胆な「エネルギー政策」の提言を行なった。[写真拡大]
■「霞ヶ関発・兜町着」直行便
エネルギー政策を巡って菅内閣の混乱、迷走が続き、先行きの見通しがまったくつかない中、日本経団連、経済同友会などの経済界からの、積極的な発言が相次いでいる。経団連の米倉会長は日増しに政府批判を強め、同友会の長谷川代表幹事は、政府の自然エネルギー政策に賛同しながらも、その実現に向けては厳しい注文を付けており、5日の記者会見でも次のように大胆な「エネルギー政策」の提言を行なった。
1.原発に対するスタンスを大きく分けると、「原発推進派」と「脱・原発派」に分けられるが、そこにもう一つ「縮・原発派」、原発の比率を少しずつ下げていくという考え方も出されている。
2.私は、この三つ目の路線が最も現実的ではないかと思う。これまで原発の平常稼動時には全電力(量)の約3割を供給していたが、これが減っていくとなれば何で補うかということになる。
3.化石燃料で補うことについては制約があり、温暖化問題、CO2問題もさることながら、国の負担も考えなくてはならない。化石燃料の輸入コストは、1998年には約5兆円だったが、統計によると2008年には23兆円を超える額になっており、GDP比で1%から4.5%程度にまで増えている。このままインドや中国ほかBRICsが経済成長を続けると、化石燃料の(価格)高騰は避けられない。
4.代替エネルギーを促進することは、当然国家として考えなければならない。その意味で、菅首相の再生エネルギーに関する大きな方向性については、私も賛同する。ただし、このような話をされる場合は、政権党として、あるいはそれを率いる首相として、中長期のエネルギー政策を打ち出し、それと併せて再生可能エネルギー法案や固定価格買取制度を出されるのが筋ではないか。
5.菅首相は、5月25日、OECDの50周年記念式典でのスピーチで、これまでの原子力エネルギーと化石エネルギーの2本柱に、自然エネルギーと省エネルギーという2本の柱を加え、これからは4本の柱でやっていくと述べられた。2020年代の早い時期に、自然エネルギーの割合を20%を超える水準にまで高め、そのために太陽電池の発電コストを2020年には現在の3分の1に、2030年には6分の1に引き下げ、1,000万戸に太陽光パネルを付けることについても言及された。
6.しかし、それにかかるコストと時間軸、さらには実現可能性が十分論議されないままに一人歩きをしている現状では、最終的な国民の判断、あるいは国会における審議に基づいた判断をされる時に、ミス・リーディングされる懸念がある。本当にこの法案を通されたいのであれば、併せて中長期のクリーン・エネルギー政策についてもぜひ(方向性を)出されることをお願いしたい。
7.なお、固定価格買取制度は、70以上の国および地域で既に実施されており、わが国だけが突出して行おうというものではない。また、諸外国の実績を見ても、限定された期間であっても、再生可能エネルギーや自然エネルギーを大幅に促進、バックアップする政策として極めて有効である。実例のある諸外国でも、日本においても、インセンティブ策とともに再生可能エネルギーに対する国家の大幅なバックアップが必要となる。
8.現状、日本では水力を除く風力や太陽光などによる発電量は約1%と言われているが、それを20%にまで上げようとすれば大変な努力が必要になる。実際に、ドイツやスペインでは既に(全電力に占める再生可能エネルギーの割合・パーセンテージが)2桁、ドイツでは16.8%、スペインでは28.8%(ともに2010年時点)にまで到達しているようなので、不可能ではないと思うし、この機会に(国家としてインセンティブ策などのバックアップを)お願いしておきたい。
積極的な発言である。個人的な見解と断りながらも、相当に準備した内容の一端と見ていい。それだけ、経済界、産業界にとっては今後のエネルギー政策の帰趨を死活問題と捉えているといっていい。特に固定価格買取制度について、経団連の米倉会長がネガティブなスタンスを示している中、踏み込んだ発言であった。長谷川代表幹事は、さらに質疑応答の中で、
「固定価格買取制を実施すれば、サーチャージという形で電力価格が上がることになるが、これ(固定価格買取制度)をやらなければ(電力)価格が上がらずに済むのかといえばそうではなく、おそらく化石燃料価格が上昇してくる。シェール・ガス(など他の資源)の状況、あるいは福島第一原発事故を踏まえた国民感情を考え、長い目で見た場合には、現時点で自然エネルギーを国家政策に位置付けていくことは意義があるものと考える」
とまで述べている。政治が壊れ、機能不全に陥っている中にあって、その分経済界からの発言が重みを示しているといえよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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