セブン&アイとNTT東日本が協業 コンビニなど店舗内に無線LANを構築

2011年7月6日 22:06

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セブン&アイ店舗グループWi-Fi化イメージ

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  • セブン-イレブン店舗の「情報ステーション」化について

 セブン&アイ・ホールティングスとNTT東日本は6日、店舗や光ブロードバンドサービス等、両社の持つリソースを活用した包括的な協業を行い、より多くの顧客に便利と安心を提供できる「生活インフラ」の構築に協同で取り組んでいくことについて合意したと発表した。光を利用したセブン-イレブン店舗のWi-Fi拠点化、非常時に備えたセブン-イレブン店舗の「情報ステーション」化、光iフレーム等を活用した買い物支援などで協業する。

 「光を利用したセブン-イレブン店舗のWi-Fi拠点化」については、セブン-イレブンを中心としたセブン&アイグループ店舗内に、NTT東日本の光ブロードバンドサービス「フレッツ光」を利用したWi-Fi環境(無線LAN環境)を構築する。これにより、セブン&アイ店舗が、従来の買い物(生活用品の入手)拠点に加え、Wi-Fi環境を利用した「情報・コンテンツ入手の拠点」として利用できるようになる。

 今年10月頃から東京エリアにおける展開を開始し、来年2月末までに、東京23区内の全セブン-イレブン約1,200店舗と、東京23区内の全イトーヨーカドー、西武・そごう、デニーズなど約100店舗に無線LAN環境を設置する。また、2013年2月までに、全国1万4,000店舗(東日本エリア8,700店舗)への展開を目指す。

 利用できるサービスは、NTT東日本の公衆無線LANサービス「フレッツ・スポット」。NTT東日本と「フレッツ・スポット」を契約していれば、セブン&アイグループ店舗内でスマートフォンやノートパソコン等のWi-Fi対応端末を使ってインターネットが利用できる。一方、「フレッツ・スポット」を契約していなくても、震災等非常時には全ての顧客に無線LANサービスを無料で開放する。

 また、店舗内にセブン&アイグループのオリジナルサービスが利用できる「7SPOT」を新設する。「7SPOT」では、全てのキャリアにおけるスマートフォン等のWi-Fi対応端末で、店舗ごとのお勧め情報や店内案内が閲覧できるほか、クーポンやデジタルコンテンツのダウンロード等、来店した顧客に便利でお得なサービスを提供する。

 さらに、両社は、非常時に備え、セブン-イレブン店舗の「情報ステーション」化を目指す。具体的には、災害等の非常時に備え、東京23区内の全てのセブン-イレブン店舗に、NTT東日本の非常用電話機(特設公衆電話)を設置する。万一震災等が発生した際は、最寄のセブン-イレブン店舗で、無料で安否確認等の緊急連絡を利用することができる。

 また、セブン-イレブンに導入された「フレッツ・スポット」の無料開放と併せて、電話だけでなく無線ブロードバンド環境も利用可能となり、セブン-イレブン店舗がいざという時の「情報ステーション」としての役割を果たすことになる。今年度内の展開開始を目途に、東京23区内の全セブン-イレブン約1,200店舗に順次非常用電話機を設置する予定。

 そのほか、東日本大震災の被災者支援策の一環として、仮設住宅等に住んでいる人々に向けた買い物支援サービスを、一部のエリアをパイロットモデルに展開する。

 具体的には、NTT東日本がグループ会社等と協業し、仮設住宅に無料の無線LANインターネット環境を提供し、さらにセブン&アイのネット通販等生活に便利なサービスが予め登録された「光iフレーム」を無償で貸与する。そしてセブン&アイグループから、光iフレームを利用したセブンネットショッピング、イトーヨーカドーネット通販、セブンミールなどネット通販・宅配等のサービスを提供する仕組み。今年7月から、宮城県山元町のナガワ仙台工場内仮設住宅(118戸)において展開を開始する予定。

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