セレス・パワーと濰柴が戦略的提携および合弁事業契約で最終合意

プレスリリース発表元企業:Ceres Power

配信日時: 2018-12-10 19:13:00



(ロンドン)- (ビジネスワイヤ) -- 低コスト個体酸化物形燃料電池(SOFC)技術で世界をリードするセレス・パワー(AIM:CWR、「セレス」)と中国の大手自動車・機器メーカーの濰柴動力股份有限公司(「濰柴」)は、2018年5月に公表済みの戦略的長期提携で最終合意に達したことを発表します。今回の合意には、中国での燃料電池製造合弁会社設立に関する合弁事業契約、主要技術の同合弁会社への移転に関するライセンス契約および900万ポンドの新規共同開発契約が含まれます。さらに、今回の合意に伴い濰柴によるセレス・パワーに対する2800万ポンドの追加出資も実施されます。

合弁事業は、輸送および発電業界の脱炭素化と大気環境ニーズに対応する中国の急成長中の燃料電池市場をターゲットとしています。中国のバス市場は、商用車市場や定置型電力市場とともに、同合弁事業にとって数十億ドル規模の市場機会をもたらします。

要点

中国の電気バス市場向けの初の燃料電池レンジエクステンダー製品の継続的な開発を目的としたセレスとの900万ポンド相当の新規共同開発契約(JDA) 試行期間が無事終了した後の中国山東省における大規模な新燃料電池製造設備への投資を目的としたセレスと濰柴の合弁事業契約 最大3000万ポンドの大規模な段階的技術移転支払と将来にわたって続くセレスに対するロイヤリティの支払につながるライセンス契約 行使価格が1株当り164.5ペンスのワラントの行使を通じて濰柴は2800万ポンドの追加投資を実施。これにより濰柴のセレス株保有比率は10%弱から20%に上昇し、セレスへの株式投資総額は4800万ポンドに拡大 セレス・パワーのフィル・コールドウェル最高経営責任者(CEO):

「今回の合意は、セレスにとって戦略的な節目となります。濰柴のような強力なパートナーとの提携を通じた中国での生産能力の確立により、当社のスチールセル技術は太陽光発電業界や電池業界が経験しているようなスケールメリットとコストの大幅な低下を享受することができます。濰柴は中国最大の自動車およびエンジン製造企業の1つです。今回の合意は、セレスにとって事業規模を一変させるような機会をもたらすことになります。」

濰柴の譚旭光会長兼CEO:

「セレスとの提携は順調にスタートしており、両社の関係をさらに強化することができ、大変うれしく思います。スチールセルを活用した最先端の燃料電池システムの開発は、商業的に極めて有望です。新レンジエクステンダーの試験、さらに中国の輸送および定置型電力市場のための新製品の開発に大きな期待を寄せています。」

商業契約の詳細

濰柴との戦略的提携の具体的な内容は以下の通り:

両社が以前締結した最初の共同開発契約(JDA)に続いて、900万ポンドの新共同開発契約を締結。これにより、広く利用可能な圧縮天然ガス(CNG)を使った30kwのスチールセルSOFCレンジエクステンダー・システムの開発が加速することになり、今後2年以内にバス10台用のシステムを開発し、試験を行います。試験の成功を受けて、合弁会社が設立されます。その時期は2020年と予想されています。

合弁事業と技術移転。JDAの下での実地試験が成功裏に完了した段階で、濰柴とセレスは中国山東省に燃料電池製造のための合弁会社を設立します。当初の出資比率は濰柴が51%、セレスが49%となります。濰柴とセレスは、合意された事業計画に従って合弁会社の案分比例ベースの株式取得資金を確保します。合弁会社の5名の取締役のうち3名が濰柴、2名がセレスから選出され、一定の株主保護条項が設けられます。

合弁会社は、セレスからの技術移転が完了し次第、ライセンス契約に従ってスチールセル・システム、スタック、燃料電池を製造します。ライセンス契約は、中国の商用車、バス、一部の定置型電力の各市場に関連した独占および非独占使用権で構成されます。段階的な技術移転プログラムの下、セレスは最大3000万ポンドの支払とロイヤリティを受け取るほか、将来的には配当が支払われます。

株式投資。濰柴は、2000万ポンドの初期投資に加えて、行使価格が1株当り164.5ペンスのワラントを近々行使し、さらに2800万ポンドの追加投資を行います。これにより濰柴のセレス株保有比率は10%弱から20%に上昇します。この資金は、セレスの主力の燃料電池事業および英国の生産規模の拡大、さらに合弁事業に対する初期株式投資に充てられます。

既存の契約に従い、濰柴には2018年5月から18カ月間有効となるスタンドスティル条項が設けられており、これに基づき濰柴はセレス・パワーの発行済み株式の20%を超える株式を取得しないことに同意しており、また今回取得する株式の最低保有期間は2018年12月から18カ月間とされています。さらに、濰柴はセレス・パワーの非執行取締役1名を任命する予定です。

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