【福井県坂井市】新産業共創で実証 福井空港に大型VTOLドローン舞う
配信日時: 2026-09-25 12:31:44
金沢工業大の赤坂研究室チーム 全国の空港でもまれ 有翼でチャレンジも
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福井空港の滑走路の上空を何度も往復飛行した金沢工業大学の大型VTOLドローン
100キロのドローン、上空7m~10mを浮遊…風速数mでもスムーズ飛行
福井県坂井市が昨年度から展開している「新産業共創事業」で、2025年度に事業採択された金沢工業大学の赤坂剛史教授の研究チームが、開発中の大型VTOL(垂直離着陸)型ドローンを使った試験飛行が9月16日、同市春江町の福井空港で行われた。この日は、滑走路上で、計3回の飛行が行われ、約100キロの重量がある大型ドローンが、風の影響もものともせず、上空約7~10メートルの宙を舞った。
そもそもドローンは、国の規制で空港等の周辺は飛行が「許可制」と制限されており、全国の空港で、滑走路でドローン飛行できるのは大変珍しい。今回は、坂井市の新産業共創事業の連携先に、福井空港事務所がなっていることから、県の全面的な協力で、試験飛行が実現したもの。
赤坂教授は「空港のこの長い滑走路の上を使って、何度も往復飛行できるため、大変助かる」などと語り、早くも、次の実証ステージに熱い意欲を見せていた。
「50Kḡ積載・50Km超飛行」の実用化へ期待大きく
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操縦者の頭上を、スムーズに飛んでいく大型VTOL型電動ドローン
金沢工業大学航空宇宙工学科の赤坂教授のチームは、坂井市の新産業共創事業の中で、2025年度枠の5事業者(3企業・2大学)の1つに選ばれ、福井空港の滑走路を使って、同研究室が開発を続けている「50kg積載・50km超 飛行可能なVTOL(垂直離着陸機)型有翼電動ドローン」の実用化を目指している。
同研究室による試験飛行は、今年3月10日に続き2回目だが、この時は天候不良の影響で、十分な飛行ができず、データの入手には至らなかった。16日は曇り空が広がり、時折、風速3~5メートルの風が吹いていたものの午前11時、午後1時半、同3時半の計3回、飛行を行うことができた。
大型ドローンは8つのカーボンプロペラを回転させ、高さ7,8メートルにゆっくり浮遊すると、南北に延びる滑走路のうち、約150メートルの間を、何度も往復。向かい風の抵抗もさほど感じられず、「ブーン」と低いプロペラ音を響かせながら飛ぶ姿を、操縦者らが静かに見守っていた。
午後からはカーボン製の翼を取り付けて試験飛行も行われた。赤坂教授によると、翼を取り付けるのは、航行に要する電源を長く持たせるためで、「バッテリーの消費が抑えられることで、ドローン長距離飛行につながる」という。今回は、その飛行データも得ることに成功した。
赤坂教授は「天候を心配したが、風の影響もさほどなく、飛行を続けたことでほっとしている。データの分析などはまだこれからだが、試験飛行には十分、手応えは感じている。これからは、実際に荷物を積載して飛行ルートを確保できるか、物流サービス業者との協議にも入っていきたい。また坂井市内には炭素繊維の専門メーカーもあるので、ドローンのボディを炭素繊維で造り、より軽量化が図れないかなども検証していきたい」と話していた。
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金沢工業大学の赤坂教授
「河川敷では限界あった。長い距離が飛べる空港の使用はありがたい」と赤坂教授
また試験飛行に福井空港が活用できることについては、「今までは手取川河川敷で、試験飛行していたが、どうしても長い距離の飛行ができなかった。福井空港のような広い滑走路が、県や市の協力のお陰で使えるのは、ありがたい。この事業に参加できてよかった」とも話していた。
【坂井市の新産業共創事業】■2025年度に採択されたスタートアップ・研究者5事業者の事業・研究概要
採択された事業者 事業/研究の概要【事業/研究テーマ=繊維】
(1)HIRAXIS(福岡県) 間伐材を原料とした天然繊維の「木糸」および、独自の天然素材による製品の開発
(2)北海道大学(北海道) 農業副産物原料の微生物ナノセルロースの生産を行う、繊維強化プラスチックの補強材やアパレル繊維などの用途へ展開
(3)Amateras Space(東京都) 船内・船外宇宙服の研究開発・社会実装及び宇宙における生体情報プラットフォームの実用化
【事業/研究テーマ=ドローン】
(4)サイトセンシング(東京都) 「災害時避難者追跡システム」の実用化、独自の測位技術を用い、GNSSの有無に関わらず人々の測位を可能にする
(5)金沢工業大学(石川県) 高ペイロード(50kg)積載かつ50kmの長距離航行が可能なドローンを用いた運搬作業、物流業務のサービス展開
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