ワット・ビット構想実現に向けた次世代分散型 AI処理インフラの実証実験の開始について

プレスリリース発表元企業:富士通株式会社

配信日時: 2026-07-27 16:20:00

フォーミュラカーレース「KYOJO CUP」での光ネットワークインフラ構築



株式会社ノーチラス・テクノロジーズ(本社:東京都港区、代表取締役会長:神林飛志、代表取 締役社長:中澤杉夫、以下「ノーチラス」)、株式会社インターネットイニシアティブ(本社:東京 都千代田区、代表取締役 社長執行役員:谷脇康彦、以下「IIJ」)、東京電力パワーグリッド株式会 社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子禎則、以下「東京電力パワーグリッド」)、中部 電力パワーグリッド株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長執行役員:清水隆一、以下 「中部電力パワーグリッド」)、富士通株式会社(本店:神奈川県川崎市、代表取締役社長:時田隆 仁、以下「富士通」)、1FINITY 株式会社(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:森林 正彰、以 下「1Finity」)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「次世代 インフラにおける低遅延分散処理技術の有効性検証に関する調査」(※1)において、共同で「ワッ ト・ビット構想実現に向けた次世代分散型 AI 処理インフラの実証実験」(以下「本実証」)を開始します。

本実証は、ワット・ビット構想が目指すコンピュータリソースの分散配置の実現に向け、東京電 力パワーグリッドおよび中部電力パワーグリッドが保有する光ファイバーケーブルと、富士通およ び 1Finity が提供する通信装置を組み合わせて「オールフォトニクスネットワーク」(以下 「APN」)(※2)を構築し、離れた 2 拠点に設置した GPU サーバ(※3)の稼働タイミングを制御 することで、電力需要状況に応じた柔軟な調整の可能性を検証するとともに、それらを一体的に運 用するための低遅延分散処理技術の有効性を検証します。

具体的には、富士スピードウェイで開催されるフォーミュラカーレース「KYOJO CUP」の決勝レ ースを舞台に、レース中の車載カメラおよびテレメトリーユニット(※4)から取得した 4K 映像 Press release 2026 年 7 月 27 日 株式会社ノーチラス・テクノロジーズ 株式会社インターネットイニシアティブ 東京電力パワーグリッド株式会社 中部電力パワーグリッド株式会社 富士通株式会社 1FINITY 株式会社 ワット・ビット構想実現に向けた次世代分散型 AI 処理インフラの実証実験の開始について フォーミュラカーレース「KYOJO CUP」での光ネットワークインフラ構築 とテレメトリーデータ(※5)をリアルタイムで収集し、APN を介して、東京電力パワーグリッド および中部電力パワーグリッドのそれぞれの供給エリアに分散配置された GPU サーバへ低遅延か つ広帯域な通信で伝送します。これにより、伝送したデータは両エリアに分散配置された GPU サ ーバのいずれでも処理可能となります。AI 用途の拡大に伴い、今後増加が見込まれる GPU サーバ の電力負荷を需給調整に活用することを見据え、その実現に向けた低遅延分散処理技術の適用可能 性を検証します。

本実証は、電力会社間の異なる周波数(50Hz・60Hz)の違いを超えて分散配置された GPU サー バを、一体的な AI 処理環境として共同運用する日本初の試み(※6)となり、将来的には電力需給 に余裕のある地域へ AI 処理負荷を移すことで、電力設備を効率的に活用する「ワット・ビット連 携」の実現につながることが期待されます。

本実証の期間は 2026 年 8 月から 2027 年 3 月までを予定しており、KYOJO CUP 第 3 戦から実証 を開始します。本実証の詳細やシステム検証結果については、2026 年秋以降に開催される Inter BEE(※7)などのイベントにおいて発表する予定です。

注釈
※1: https://www.nedo.go.jp/koubo/CD3_100433.html 高効率・高速処理を可能とする AI チップ・次世代コンピューティングの技術開発事業にお ける成 果最大化にかかる取組として実施。次世代の情報インフラにおいて重要な技術の一つとして評価さ れつつある低遅延分散処理技術の最新動向の情報収集に加え、当該技術を活用することが従来の通 信技術と比較して有効であると考えられる事例を示し、実地検証も含め有効性を調査することを目 的とするものであり、本実証は、当該調査における実地検証の一環として実施するもの。
※2:情報伝送において可能な限り光信号のまま処理を行う次世代通信基盤
※3:AI や機械学習などの大規模演算処理に利用される GPU(Graphics Processing Unit)を搭載 した高性能なサーバ
※4:車両の運転状況や挙動に関するデータを収集・送信する車載計測装置
※5:車両の速度、エンジン回転数、アクセル開度、ブレーキ操作、ギアポジションなどの走行デ ータ ※6:2026 年 7 月時点、参加各社調べ
※7:放送機器、映像・音響関連機器および配信ソリューションに関する日本最大級の展示会

参考 1:各社の役割
本実証実験における参加各社の役割は以下のとおりです。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/93942/593/93942-593-fe89e759d3aecfcecd409a36b3a5e04a-763x325.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


※8:光ネットワークインターフェースカード。サーバに搭載され、ネットワークとの接続および データの送受信を担うハードウェアであり、光信号を直接処理することで長距離・超高速通信を実 現するもの

参考2:本実証のインフラ構成
東京電力パワーグリッドおよび中部電力パワーグリッドの供給エリアに設置された GPU サーバ を、両社が保有する光ファイバーケーブルと、富士通および 1Finity が提供する光伝送装置により 接続し、一体的な AI 処理基盤として運用します。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/93942/593/93942-593-49edbf9fb7f20f8fad4df71ee5b21333-590x582.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
実証実験のインフラ構成図

参考3:本実証で活用する主なテクノロジー
・オールフォトニクスネットワーク(APN)

APNは、情報伝送において可能な限り光信号のまま処理を行う次世代通信基盤です。従来の通信ネットワークでは、各通信機器において光信号と電気信号の変換が繰り返されますが、APNでは変換回数を削減することで、低遅延・大容量・低消費電力の通信を実現します。


本実証では、1Finityが開発中であり、2026年10月に販売開始を予定している光NICを導入します。光NICの活用により、従来のサーバ間通信で必要となるL2・L3スイッチやルータを介さず、100kmを超えて離れたサーバ間を光信号のまま直接接続します。これにより、さらなる低遅延化を実現するとともに、独自技術により長距離通信時の性能劣化を抑制します。

・次世代高速RDB 劔”Tsurugi”


本実証では、システムの中核となるデータベースとして、国産の超高速リレーショナルデータベース(RDB)であるTsurugiを採用しています。なお、本システムにおけるサポートおよびアーキテクチャ設計は、ノーチラス・テクノロジーズが担当しています。


Tsurugiは、NEDOの支援を受けて開発された国産オープンソースの次世代リレーショナルデータベースであり、高いトランザクション処理性能とスケーラビリティを特徴としています。また、サポートから製造までを国内で一貫して実施できる体制を有しています。さらに、AI活用を見据えた機能拡張にも取り組んでおり、MCP(Model Context Protocol)(※9)などのAI連携技術への対応に加え、リモートGPUをデータベースからシームレスに利用する仕組みをユーザー定義関数(UDF)(※10)として提供しています。これにより、データ管理基盤とAI処理基盤を効率的に連携させることが可能となり、本実証における低遅延AI処理の実現に寄与しています。


※9:AIが必要な情報を安全かつ効率的に取得・活用できるようにするために、AIとデータベースや業務システムなどを連携させるための標準プロトコル
※10:利用者が独自に定義・追加できる関数であり、データベースの機能を拡張し、外部システムやGPUなどの計算リソースをデータベースから呼び出して利用可能とする仕組み


<その他>
〇今後のセミナー等について
こちらの実証実験を解説するセミナーを開催いたしますので、是非ご参加ください。


■ノーチラス主催
タイトル:次世代高速RDB 劔”Tsurugi”×映像通信 セミナー
日時:2026年8月下旬開催予定
場所:東京駅 周辺
内容:本プロジェクトに関する概要と解説
登壇者:株式会社ノーチラス・テクノロジーズ 神林飛志 他(決まり次第お知らせします)
参加方法:劔”Tsurugi”コミュニティサイト(https://www.tsurugidb.com/)にてお知らせします。


■「Inter BEE 2026」の開催概要
日程:2026年11月18日(水)~20日(金)
場所:幕張メッセ
概要:音響・映像・照明・通信のプロフェッショナルと関連ユーザーが一堂に会する国内最大のメディア総合イベント
WEB:https://www.inter-bee.com/



商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ
・ノーチラス・テクノロジーズ 営業・マーケティング部 担当:野村E-mail:contact[*]nautilus-technologies.com
※E-mailは上記アドレスの[*]を@に変えて使用してください。
WEB:https://form.k3r.jp/nautilus_1003/Tsurugidb_contact

・株式会社インターネットイニシアティブ 広報部: 太田、荒井
Tel: 03-5205-6310
E-Mail: press@iij.ad.jp
URL: https://www.iij.ad.jp

・東京電力パワーグリッド株式会社
秘書・リスクマネジメント室
Tel: 03-6373-1111(代表)

・中部電力パワーグリッド株式会社
総務部 広報グループ:矢野、大塚
Tel: 080-8655-2858 ・ 080-8659-2234


・富士通株式会社/1Finity株式会社
お問い合わせフォーム https://contactline.jp.fujitsu.com/customform/csque04802/873532

・KYOJO CUP事務局 内山秀樹
E -mail:uchiyama@kyojocup.jp

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