B2B EC市場の現在地 -514兆円市場でも、企業間取引の約6割はEC化が進んでいない-
配信日時: 2026-03-25 12:30:00
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B2B EC市場規模はB2Cの約20倍
企業の販路拡大やDX推進の流れを背景に、ECの活用が広がっています。ECというと一般消費者向けのB2C ECが注目されがちですが、実際の市場規模では企業間取引(B2B EC)が圧倒的な規模を占めています。
経済産業省の市場調査*1によると、日本のB2B EC市場規模は約514兆円に達し、B2C EC市場は約26兆円となり、B2B ECはB2C ECの約20倍の規模となっています。
また、B2B EC市場規模を見ると、2020年には一時的に減少したものの、その後は企業のデジタル化の進展などを背景に拡大傾向が続いており、5年間で市場規模は約160兆円増加しています。
この数字からも分かるように、ECは企業活動を支える重要な基盤の一つとなっています。
*1 出典:経済産業省公式ページ 電子商取引に関する市場調査
https://www.meti.go.jp/press/2025/08/20250826005/20250826005.html
B2B取引のEC化はどこまで進んでいるの?
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調査によると、B2B取引のEC化率(電子商取引化率)は43.1%*2とされています。これは、企業間取引の一定割合が電子化されていることを示していますが、見方を変えると約6割は依然としてEC化されていないとも言えます。
また、EC化の多くは、「大企業間のEDI取引(企業間で受発注データをシステム同士でやり取りする仕組み)」や「サプライチェーンに組み込まれた発注システム」、「大規模企業の取引基盤」などによって進んできた側面があります。
一方で、多くの企業間取引では現在も「電話」、「FAX」、「メール」、「手作業による処理」といったアナログな方法による受発注が行われているケースも少なくありません。
とりわけ中小企業などでは、受発注業務のデジタル化が十分に進んでいない状況も見られます。
人手不足という課題も抱える中、情報の入力や確認を限られた人員で行うこととなり、業務負担の増加や入力ミスなどのヒューマンエラーにつながる可能性も指摘されています。
*2 出典:経済産業省公式ページ 令和 6 年度 電子商取引に関する市場調査報告書
https://www.meti.go.jp/press/2025/08/20250826005/20250826005-a.pdf
なぜ中小企業ではB2B EC導入が難しいのか
中小企業におけるB2B ECの導入が進みにくい理由の一つとして、B2C ECとは異なる取引構造があります。
B2B取引では、企業ごとに異なる価格設定や取引条件が存在することが多く、見積や契約条件の確認を経て発注が行われます。また、支払いもクレジットカードなどの即時決済ではなく、掛売や請求書による後払いが一般的です。
【B2C ECとB2B ECの違い】
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※B2B ECは商品選択から決済までのシンプルな購入フローであるのに対し、B2B ECでは取引条件や請求処理など企業間取引特有のプロセスが加わる。
このような取引構造の違いから、B2B ECでは、「取引先ごとの価格設定」、「見積もり・受注管理」、「掛け金や請求書管理」、「発注単位や取引条件の管理」といった機能が必要になる場合があります。
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そのため、B2B ECシステムは個別開発による構築が選択されるケースも多く、導入には「IT人材」、「システム設計」、「初期費用」がリソースとして求められ、中小企業にはB2B ECシステムの構築や導入のハードルとなっています。
EC活用の可能性
一方で、ECを活用した業務効率化や販路拡大への関心は高まっています。
オンラインでの受発注を活用することで「受発注業務のIT化」、「業務ミスの削減」、「取引情報の可視化」、「新たな取引機会の創出」などの効果が期待されています。
また、オンラインでの受発注環境を整えることは、新たな取引機会の創出や販路拡大にもつながる可能性があります。
B2B ECは導入時に一定の準備や投資が必要となるものの、長期的には企業の業務効率化や事業成長を支える基盤として重要な役割を果たすと考えられます。
B2B EC市場は次の段階へ
B2B ECはすでに大きな市場を形成していますが、その活用は一部の企業に限られている面もあります。
今後は企業規模を問わず、B2B ECを活用できる環境を整えることが、中小企業における企業間取引のデジタル化を進める上で重要なテーマとなっています。
B2B EC市場は、企業活動の効率化や新たな取引機会を支える基盤として、今後も重要な分野の一つとなりそうです。
■フライトソリューションズについて:https://www.flight.co.jp
企業間取引に特化したB2B EC基盤「EC-Rider B2B/B2B ll」を展開し、企業のデジタル化を支援するITソリューション企業です。EC導入の初期段階のITコンサルティングからシステム構築までをワンストップで提供しています。
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