ホルマリン固定後のブタ腎移植検体を安全に輸送するためのプロトコルを開発
配信日時: 2025-04-09 10:40:42

【研究の概要】
東京慈恵会医科大学 泌尿器科学講座 山本修太郎 医学系専攻 博士課程学生、木村高弘教授、腎臓再生医学講座 小林英司教授、東京大学泌尿器科学教室の木下善隆助教らの研究グループは、ホルマリン固定済みの移植検体を安全かつ実用的に輸送できる新たなプロトコルを開発しました。
近年、異種移植、とりわけブタ腎臓移植モデルを用いた研究が急速に注目を集めています。その進展には移植後腎の病理評価が重要ですが、国内で客観的な評価を行える専門機関は限られています。また、ホルマリン固定標本は発がん性や毒性の懸念があり、国内外の法規制により遠隔輸送が難しいという課題がありました。
そこで研究グループは、ホルマリン固定後のブタ腎移植検体を、安全かつ取り扱いやすい薬剤へと置換し、輸送を可能にするプロトコルを開発しました。置換後もHE染色や免疫染色などの主要な病理学的解析が可能であることを実証し、実験動物を用いたトランスレーショナルリサーチ全体のフローの効率化に寄与する成果を得ました。
本研究の成果は、国際学術誌『Biomedicines』オンライン版(2025年3月31日付)に掲載されました。
【今後の取り組み】
本プロトコルは、ホルマリン固定標本の安全に輸送できる手法として、より幅広い活用を目指しています。今後は、他の染色法や特殊免疫染色への対応評価、さまざまな動物組織への適用性の検証を進め、前臨床研究の現場での活用を広げていく予定です。
さらに、本手法を用いた遠隔病理評価体制の構築に向け、国内外の研究・診断機関との連携を強化し、病理評価における物理的・法的な課題を解決するためのプラットフォームとしての活用を目指します。
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学校法人慈恵大学 広報課
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