2022年半導体ウェハファブ製造装置グローバル市場売上を発表〜為替レート変動の影響で、売上成長は前年比9%に留まる〜

プレスリリース発表元企業:Counterpoint Technology Market Research Limited

配信日時: 2023-07-05 09:00:00

2022年半導体ウェハファブ製造装置グローバル市場売上を発表〜為替レート変動の影響で、売上成長は前年比9%に留まる〜


カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、半導体ウェハファブ製造装置(WFE: Wafer Fab Equipment)の売上は、2022年に前年比9%成長し、1,200億米ドルを記録したという調査結果を含むWafer Fab Equipment Revenue Trackerによる最新調査を発表致しました。

半導体ウェハファブ製造装置(WFE)は、2022年のマクロ経済の停滞、為替レートの変動、部品不足、流通網の寸断が起こる中で成長を遂げました。顧客であるウェハファブ各社の最先端および成熟した半導体プロセスノードへの投資が引き続き旺盛なことが、この売上増に繋がった形です。IoT、AI、HPC、自動車、5Gは、投資が進むセグメントであり、WFEメーカートップ5社のシステムとサービスの売上は950億米ドルを記録しました。

WFEメーカーの売上は、ここ3年間は連続成長でしたが、2023年は前年比10%減少の見通しです。WFE全体としては、2023年は低調となりますが、EUV(極端紫外線)リソグラフィの見通しは引き続き強い引きがあります。EUVはメモリーやロジックICで採用が進むことに加えて、ファウンダリ各社が3nmのプロセスノードを立ち上げる目的でゲートオールアラウンドやFinFETの構造をEUVで用いて作ろうとしていることがその要因です。

カウンターポイント社アソシエイトディレクターDale Gai氏は次の通り述べています。
「過去6か月に需要が弱いことから、TSMCは7/6nmと5/4nmの製造能力増強を延期してきた。しかし、3nmの投資はほぼ2023年の年初に計画した通りに進んでいる。」

図: トップWFEメーカーの純収益


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Nzc0NSMzMjEwNTkjNzc3NDVfaHpueWZ6dGNvcy5wbmc.png ]
出典:カウンターポイント社Wafer Fab Equipment Revenue Tracker

WFE市場に関して、カウンターポイント社シニアアナリストAshwath Rao氏は次の通りコメントしています。
「米ドルベースで計算するとWFE市場の2022年の数字は8%超小さく見える。これは為替レートの変動のためで、特に円とユーロ安が2022年初頭から始まったことの影響が大きい。R&D投資が2022年に増加し、WFE市場が半導体市場より好業績になっている。開発中の新しいプロセス技術が量産段階へと移行するには時間がかかるため、WFE市場優位の状況は長期間続くだろう。」

2023年とそれ以降のWFE市場動向に関して、Rao氏は続けて次の通り述べています。
「メーカー各社は、ファウンダリ側とロジック設計側とに、さらに分かれる傾向にあり、2019年とは様相が違う。全体に受注残が積みあがっている状況の中、長期契約の中身を整理し見通しをよくしたり、サブスク型の契約形態にしたりすることで、長期にわたりベンダーにロックインされる問題を軽減しようする動きがある。2023年のウェハファブ製造装置への投資が弱いことで、納期と在庫の問題が正常化に向かうだろう。メモリーへの投資が低水準であったが、2023年後半には緩やかに増加し、2024年は製造装置業界にとって期待の年になりそうである。各社はこの市場機会を待ち構えている。」


本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://report.counterpointresearch.com/posts/report_view/component_tracker/3941


今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。 (調査時期:2022年1月1日~2022年12月31日)

 
【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/


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