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三洋化成、グループ会社のサンアプロがPFASを含まないガリウム系光酸発⽣剤を本格展開
■⾼まる規制・次世代ニーズに応える
三洋化成工業<4471>(東証プライム)は24日、子会社サンアプロ(京都府京都市)が提供するガリウム(Ga)系光酸発生剤を環境対応型材料として改めて位置づけ、ラインナップを拡充すると発表した。今後、関連産業への提案活動を強化していく。
同材料は、有機フッ素化合物(PFAS)を含まない設計でありながら、高い性能を兼ね備えた光酸発生剤である。近年、環境負荷低減やサステナビリティの重要性が高まる中、持続可能なものづくりと最先端技術の両立を支える選択肢として、改めて注目を集めている。
■PAGを取り巻くニーズの変化
光硬化技術は、ディスプレイ、電子機器、半導体などの分野において欠かせない基盤技術。中でも重要な役割を担うのが、光の照射によって酸を発生させるPAGである。
PAGは、光硬化性樹脂に対してはカチオン重合を引き起こす開始剤として反応を促進したり、フォトリソグラフィー用途では微細なパターン形成を可能にするなど、製品の品質や製造効率を左右する極めて重要な材料である。近年は、すべての産業において環境負荷低減や安全性の確保がより重要視されている。特に国際的な規制強化や企業の環境意識の高まりを背景に、PFASを含まない材料への早急な移行が求められている。一方で、PAGには依然として高い感度・信頼性・加工精度が求められており、「PFASフリー」と「高性能」の両立が大きな課題となっている。
■サンアプロのGa系PAGの特長
サンアプロのGa系PAGは、ガリウムを中心とするアニオン成分に、特長あるカチオン成分を組み合わせた独自設計により、環境への配慮と高い性能を両立している。従来、業界で広く使用されてきた高性能なSb系光酸発生剤と同等以上の性能を実現しながら、SbやPFASを含まない点が大きな特長である。
また、加熱によって酸を発生する熱酸発生剤についても、PFASフリー対応を進めており、Gaをアニオン成分に用いた熱酸発生剤を開発中である。これらはPAG同様に、高い透明性・耐熱黄変性に加え、Sbフリー、PFASフリー、フッ化水素の副生なし、溶媒・樹脂への高い溶解性といった特長を備え、さまざまな用途での活用が見込まれる。
三洋化成グループは、環境規制の強化と市場のニーズに応える同材料を通じて、サステナブルな産業の発展に貢献するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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