ユーロ週間見通し:伸び悩みか、ECB6月利下げ観測や日本の為替介入への警戒で

2024年4月13日 15:17

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記事提供元:フィスコ

*15:17JST ユーロ週間見通し:伸び悩みか、ECB6月利下げ観測や日本の為替介入への警戒で
■下落、米6月利下げ観測後退でユーロ買い縮小

今週のユーロ・ドルは下落。欧州中央銀行(ECB)による6月利下げ観測が広がったこと、米国の6月利下げ観測は後退したことから、リスク選好的なユーロ買い・米ドル売りは縮小。米長期金利の上昇や中東情勢の悪化が警戒されたこともユーロ買い・米ドル売りを弱めた。取引レンジ:1.0623ドル-1.0885。

「下げ渋りか、ECB利下げ時期の後退を見極め

来週のユーロ・ドルは伸び悩みか。米連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ再加速を背景に目先も引き締め的な政策を堅持するとみられ、ドル選好地合いが続く。一方、欧州中央銀行(ECB)は6月にはFRBに先立って利下げに踏み切る可能性があるため、欧米金利差の拡大を想定してユーロ売り・米ドル買いは継続する可能性がある。

予想レンジ:1.0550ドル-1.0800

■強含み、域内経済の回復を期待したユーロ買いも

今週のユーロ・円は弱含み。欧州中央銀行(ECB)による連続利下げ観測は後退し、リスク選好的なユーロ買い・円売りが一時活発となった。しかしながら、日本の為替介入が警戒されたこと、中東情勢の悪化を受けて米ドル買い・ユーロ売りが優勢となった。この影響でユーロ売り・円買いが強まる展開となった。取引レンジ:162円28銭-165円17銭。

■伸び悩みか、ECB6月利下げ観測や日本の為替介入への警戒で

来週のユーロ・円は伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)は今回開催の理事会で現行の政策金利を維持したが、6月にも利下げに踏み切るとみられユーロ買いは後退。日本の為替介入への警戒感や日本銀行のインフレ見通し修正の思惑は残されており、リスク回避的なユーロ売り・円買いが強まる展開もあり得る。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・15日:2月鉱工業生産(1月:前月比-3.2%)

予想レンジ:161円00銭-165円00銭《FA》

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