欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米引き締め的政策にらみドル売り後退

2024年3月19日 17:25

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記事提供元:フィスコ

*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、米引き締め的政策にらみドル売り後退
19日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。日銀金融政策決定会合で想定内の政策方針が示され、円買いは限定的となる見通し。一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)でのタカ派的なスタンスを見込んだドル買いは継続しそうだ。

19日から開催される連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、前日は様子見ムードのなか動意の薄い展開となった。前週のインフレ指標が改めて材料視され引き締め的な金融政策継続への思惑から金利高・ドル高に振れ、ユーロ・ドルは1.0860ドル台に軟化。一方、日銀の政策修正を見込んだ円買いも強まり、ドル・円は149円を割り込む場面も。本日アジア市場で日銀の政策決定で円売り優勢となり、150円台に浮上した。

この後の海外市場は日米の金融政策に思惑が広がりやすい、日銀はマイナス金利の解除を決定も、市場ではほぼ織り込まれていた内容で円買いは限定的になりそうだ。今後の金融正常化についても不透明で円買いは抑制される。一方、FOMCでは現行政策は維持されるものの、金利見通しで利下げ開始時期が後ずれする可能性も想定され、米金利高・ドル高が続く。とはいえ150円以上は日本の為替介入が警戒され、上値は重いだろう。

【今日の欧米市場の予定】
・19:00 独・3月ZEW景気期待指数(予想:20.5、2月:19.9)
・21:30 米・2月住宅着工件数(予想:143.0万戸、1月:133.1万戸)
・21:30 米・2月住宅建設許可件数(予想:150.0万戸、1月:147.0万戸)
・21:30 カナダ・2月消費者物価指数(前年比予想:+3.1%、1月:+2.9%)
・05:00 米・1月対米証券投資収支(ネット長期有価証券)(12月:+1602億ドル)
・米連邦公開市場委員会(FOMC、20日まで)《CS》

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