【注目銘柄】ARアドバンストは3期ぶり最高純益更新を見直し割安DX株買いが再燃して急反発

2023年12月20日 09:00

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 ARアドバンストテクノロジ<5578>(東証グロ-ス)は、前日19日に70円高の2124円と急反発して引け、25日移動平均線を出没する三角保ち合いに煮詰まり感を強めた。今2024年8月期業績が続伸し、純利益が3期ぶりに過去最高更新と予想されていることを見直し東証グロース市場で相対的に割安としてDX(デジタルトランスフォーメーション)・AI(人工知能)関連株買いが再燃した。株式需給的にも、今年6月のIPO(新規株式公開)時につけた上場来高値4990円の高値期日がほぼ一巡することも、側面支援材料視されている。

■DXソリューション事業は受注も受注単価も上向き続き好調推移

 今8月期業績は、売り上げ116億6200万円(前期比14.4%増)、営業利益5億7500万円(同9.0%増)、経常利益5億7000万円(同11.0%増)、純利益3億6200万円(同13.7%増)と見込まれ、純利益は、2021年8月期の過去最高(3億4400万円)を3期ぶりに更新する。同社は、ビジネストランスフォーメーションデザイナーとしてクラウド技術とデータ・AI活用によるDXソリューション事業を展開しており、引き続き領域特化型サービスパッケージのクラウド活用統合支援サービス「cnaris」と、データ・AI活用の統合支援サービス「dataris」の拡販を進め、受注数も受注単価も増加しており、毎期100名程度のDX人材採用のための人件費や教育研修費の負担をカバーして好調推移を予想している。

 配当は、前期に上場記念配当20円を実施したが、今期は、人件費増、研究開発費など成長投資を優先するため無配を予定している。ただ東洋経済会社四季報最新号では、普通配当として20円配当継続の可能性も観測しており、来年1月12日に発表予定の今期第1四半期(2023年9月~11月期、1Q)決算の動向などが注目されている。

■PERは19倍と相対的に割り負け高値期日一巡の好需給もフォロー

 株価は、今年6月に公開価格1260円でIPOされ3950円で初値をつけ2日連続のストップ高を交えて上場来高値4990円まで買い進まれた。同高値後は、前期第3四半期(2022年9月~2023年5月期、3Q)の高利益進捗業績でストップ高し3680円、前期業績の上方修正で2970円とそれぞれ買われる場面があったが、今期配当の無配予想に東証グロース市場全般の人気離散などが重なって上場来安値1791円まで調整した。同安値からは、売られ過ぎ修正で2457円までリバウンドし、上昇トレンド転換を示唆する5日移動平均線が25日を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現して足元では25日線出没の三角保ち合いを続け、煮詰まり感を強めてきた。最高値から約6カ月とほぼ高値期日も一巡して上値の重さも軽減されている。PERは、19.1倍とグロース市場の全銘柄平均の52.9倍から大きく割り負けており、まず最高値から最安値への調整幅の3分の1戻しの2857円奪回を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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