19日の中国本土市場概況:上海総合1.7%安で続落、銀行・保険株下げ主導

2023年10月19日 16:46

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記事提供元:フィスコ

*16:46JST 19日の中国本土市場概況:上海総合1.7%安で続落、銀行・保険株下げ主導
19日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比53.32ポイント(1.74%)安の3005.39ポイントと続落した。昨年11月3日以来、約11カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。


前日の軟調地合いを次ぐ流れ。中国の景気不安が意識されている。18日公表された経済指標では、今年第3四半期(7〜9月)の国内総生産(GDP)成長率や9月の小売売上高は予想を上回ったものの、都市部の1〜9月固定資産投資は予想を下回り、9月の不動産開発投資は減少率が拡大した。また、米長期金利の上昇や、中東地域の地政学リスクなども重しとなっている。(亜州リサーチ編集部)


銀行・保険株が下げを主導。上海浦東発展銀行(600000/SH)が3.0%安、招商銀行(600036/SH)が2.8%安、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が2.5%安、中国人寿保険(601628/SH)が4.6%安、中国人民保険集団(601319/SH)が3.1%安で引けた。


消費関連株もさえない。酒造の貴州茅台酒(600519/SH)が5.7%、雑貨卸売の浙江中国小商品城集団(600415/SH)が4.4%、自動車の長城汽車(601633/SH)が4.2%、醤油の仏山市海天調味食品(603288/SH)が2.9%、家電の海爾智家(600690/SH)が2.3%ずつ下落した。エネルギー株、医薬株、素材株、運輸株、公益株なども売られている。


半面、半導体株はしっかり。有研新材(600206/SH)が2.9%高、上海貝嶺(600171/SH)が1.0%高、吉林華微電子(600360/SH)が0.9%高で取引を終えた。ハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」では、主要50銘柄で構成される「上証科創板50成分指数(Star50)」が0.04%上昇している。このほか、軍事関連株の一角も買われた。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.49ポイント(0.66%)安の223.50ポイント、深センB株指数が24.06ポイント(2.25%)安の1046.37ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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