12日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で反落、保険・証券株の下げ目立つ

2023年9月12日 16:47

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記事提供元:フィスコ

*16:47JST 12日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で反落、保険・証券株の下げ目立つ
12日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比5.72ポイント(0.18%)安の3137.06ポイントと反落した。


国内発の新規買い材料に乏しい中、投資家の慎重スタンスが強まる流れ。景気懸念が持続しているほか、米中関係の悪化も懸念されている。また、中国では今週15日、8月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産)、9月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利などが公表される予定。内容を見極めたいとするスタンスも買い手控え要因となった。もっとも、下値は限定的。人民元安の警戒感が薄れていることなどを手がかりに、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、保険・証券の下げが目立つ。新華人寿保険(601336/SH)が7.7%安、中国人寿保険(601628/SH)が2.1%安、中国太平洋保険(601601/SH)が1.7%安、国聯証券(601456/SH)が1.8%安、東呉証券(601555/SH)が1.6%安、浙商証券(601878/SH)が1.3%安で引けた。


ハイテク株も安い。半導体装置メーカーの吉林華微電子(600360/SH)が8.0%、スマートシティ関連の雲賽智聯(600602/SH)が4.2%、フィンテック中国大手の恒生電子(600570/SH)が1.7%ずつ下落した。エネルギー株、酒造株、素材株なども売られている。


半面、自動車株はしっかり。北汽福田汽車(600166/SH)が3.7%、長城汽車(601633/SH)が2.0%、金杯汽車(600609/SH)が1.0%ずつ上昇した。業界団体の中国汽車工業協会(CAAM)が11日発表した最新統計によると、今年8月の新車販売台数は258万2000台に達し、前年同月比で8.4%増、前月比で8.2%増となっている。CAAMは「8月の販売増は想定外」と指摘。足元のパフォーマンスから見て、向こう数カ月の販売台数も前年同期を上回る可能性が高いとの見解を示した。空運株、医薬品株、公益株なども買われている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.95ポイント(0.40%)高の238.68ポイント、深センB株指数が1.99ポイント(0.17%)安の1144.13ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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