精工技研 23年3月期は増収、光製品関連の売上高が堅調に推移

2023年5月15日 12:54

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記事提供元:フィスコ

*12:54JST 精工技研---23年3月期は増収、光製品関連の売上高が堅調に推移
精工技研<6834>は12日、2023年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比0.6%増の162.82億円、営業利益が同8.8%減の13.90億円、経常利益が同2.1%減の16.06億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同5.9%減の10.82億円となった。

精機関連の売上高は前年同期比2.1%減の83.03億円となった。当年度は、電気自動車の市場拡大を背景に、電気自動車のカーエアコンに搭載されるコンプレッサー用部品の売上を増加させることができた。一方、半導体の供給不足や新型コロナウイルスの影響で自動車メーカーが生産台数を抑制し、自動車の多様なセンサーに用いられるインサート成形品の売上が減少することとなった。また、スマートフォンに搭載される金属プレス成形品も、世界的なインフレに伴う端末価格の上昇や買い替えサイクルの長期化等によりスマートフォンの需要が縮小し、売上が減少することとなった。開発面では、創業以来培ってきた精密金型技術や射出圧縮成形技術、微細転写技術等を応用し、自動車や医療、バイオ等の産業領域において、顧客と共に新たな精密成形品の量産化に向けた技術課題の解消に取り組んだ

光製品関連の売上高は同3.5%増の79.79億円となった。光通信関連市場は、デジタルデータ量の増加を背景に、中長期的な拡大が見込まれている。一方、リモートワークやWEB会議等の増加に伴い、2020年度から高まっていたIT需要は、当連結会計年度の中旬以降、新型コロナウイルスの沈静化と共にブレーキがかかることとなった。これに欧米経済の失速が重なり、大手IT関連企業は投資を手控えている。光通信用部品の製造機器や検査装置は、当年度前半までの受注残もあり、前年度から売上を伸ばすことができたが、光通信用部品はわずかに減少することとなった。また、2023年3月、タイ王国にSEIKOH GIKEN (Thailand)Co., Ltd.を新設した。日本、中国に次ぐ光通信用部品工場として、顧客にさらに安定的に供給できる体制を構築していくとしている。

2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比7.2%増の174.60億円、営業利益が同17.9%増の16.40億円、経常利益が同3.9%増の16.70億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同6.3%増の11.50億円を見込んでいる。《SI》

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