ネクスグループ 1Q減収、IoT関連事業では黒字に転換

2023年4月17日 15:00

印刷

記事提供元:フィスコ

*15:00JST ネクスグループ---1Q減収、IoT関連事業では黒字に転換
ネクスグループ<6634>は14日、2023年11月期第1四半期(22年12月-23年2月)連結決算を発表した。売上高が2.65億円、営業利益が0.14億円、経常利益が0.41億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が0.46億円となった。

メタバース・デジタルコンテンツ事業の売上高は0.32億円、営業損失は0.04億円となった。関連会社のワイルドマンでは、レジストアートが実施する「レジストアートトークンプロジェクト」の取り組みとして、VR美術館の開発が進捗している。また、VR上のアバターを操作するためのメタバースユーザー向けワイヤレス・モーション・トラッキング装置の開発案件も進捗している。実業之日本デジタルでは、電子書店及び電子取次が主な取引先となっており、ロングセラー作品に加えてヒット作品も登場している。図書館・小学校向けサブスクリプションサービスでは、1月から株式会社ポプラ社のYomokka!に作品提供を開始した。

IoT関連事業の売上高は1.34億円、営業利益は0.05億円となった。ネクスは、培ってきたIoT技術をベースに「IoT×ブロックチェーン技術」、「IoT×AI技術」など、「IoT×新技術」を活用した新たなサービスの提供を目指している。リアルタイム画像認識技術と、マルチキャリア対応の高速モバイル通信技術を搭載した、NCXX AI BOX「AIX-01NX」を、2022年9月末から販売しており、AIプラットフォームのエッジ端末認定や各通信事業者の動作確認済端末認定を進めている。データ通信端末については、第5世代移動通信システムである5Gに対応し、Wi-Fi、Ethernetを搭載したバッテリーレスのルーター・モデムとなる、5Gデータ端末「UNX-05G」の出荷を2023年3月から開始した。テレマティクスについては、需要が増加傾向にあるクラウド型車両管理・動態管理システムにおいて、国内の主なLTE周波数や多くの衛星測位システムを使うことで、測位の安定性が向上したOBDII型データ収集ユニット「GX700NC」が市場を確保しており、排気ガス測定・管理やEV車の充電・電費・残量管理などの取得項目の追加案件も増加している。農業ICT事業(NCXX FARM)における「6次産業化事業」では、スーパーフードとして人気の高いGOLDEN BERRY(食用ほおずき)の生産、販売を行っており、青果と加工品のGOLDEN BERRYアイス、GOLDEN BERRYフレッシュリキュールを販売している。また、通常は焼却廃棄される葉や茎の残渣について「公益財団法人岩手生物工学研究センター」との共同研究により、抗炎症作用や抗酸化・抗糖化作用などの様々な成分が含まれることが判明したため、国内の製造委託先企業とともに各種の有効な成分エキスを抽出し化粧品等の原材料としての商品開発を進めており、年内には販売開始を予定している。「フランチャイズ事業」では、自社試験圃場での栽培実績をもとに、自社独自の特許農法(多段式ポット)とICTシステムの提供に加えて、顧客の要望に沿った多種多様な農法・システム・農業関連製品の提供を行う農業総合コンサルティングサービスを展開している。

暗号資産・ブロックチェーン事業の売上高は0.88億円、営業利益は0.79億円となった。ネクスコイン(NCXC)を利用したサービスの向上、NCXCの流通促進、NCXC保有者の拡大を通じたNCXC経済圏の拡大を目指し、価値向上に向けた取り組みを行っている。当期は暗号資産の一部売却を行ったことで、営業利益を計上している。

2023年11月期通期の連結業績予想については、売上高は14.67億円、営業利益は1.46億円、経常利益は1.65億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1.42億円とする期初計画を据え置いている。《YI》

関連記事