日経平均は小幅に反落、米金利引き上げの長期化を警戒

2023年2月27日 15:25

印刷

記事提供元:フィスコ

*15:25JST 日経平均は小幅に反落、米金利引き上げの長期化を警戒
日経平均は小幅に反落。先週末24日の米株式市場でNYダウは反落。1月の米個人消費支出(PCE)コアデフレータが前月からさらに悪化したことに加え、個人消費支出や他の景気指標が予想を上回ったため、連邦準備制度理事会(FRB)による金利引き上げが長期化するとの見方が強まり、売り優勢の展開となった。金利上昇でハイテクも大幅下落となった。米株安を受けた今日の日経平均は130.75円安でスタート。取引開始後は外為市場で一時1ドル=136円50銭台と先週末24日15時頃に比べ2円ほど円安・ドル高に振れたことが安心感となったこともあり、下値を売り急ぐ動きはなく、日経平均は一時上げに転じる場面があった。後場も特に目立った売り材料がなく、日経平均は概ね小幅安だが底堅く推移した。

大引けの日経平均は前日比29.52円安の27423.96円となった。東証プライムの売買高は9億8859万株、売買代金は2兆2986億円だった。セクターでは情報・通信業、その他製品、小売業などが下落。一方、鉄鋼、証券商品先物、建設業などが上昇した。東証プライムの値下がり銘柄は全体の30%、対して値上がり銘柄は65%となった。

個別では、味の素<2802>、ディスコ<6146>、ソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、レーザーテック<6920>が安く、東電力HD<9501>など電力株、東エレク<8035>など半導体関連株が下げた。個別の材料では、ハラスメントの疑いと食材の不適切な利用についてSNS等で情報発信があった串カツ田中<3547>が安く、東証プライム以外では、株主優待制度を休止すると発表したフレンドリー<8209>がストップ安となり、株主優待制度を変更すると発表した東邦レマック<7422>、公募増資・株式売出しを発表したタスキ<2987>が売られた。

一方、日本郵政<6178>、JFE<5411>、ファナック<6954>、三菱重<7011>、ルネサス<6723>が高く、東京ガス<9531>などガス株、日本製鉄<5401>など鉄鋼株、野村HD<8604>など証券株、大林組<1802>など建設株が上げた。個別の材料では、業績と配当予想を上方修正したアイル<3854>、普通配当増額と記念配当実施を発表したアジアパイル<5288>が高く、東証プライム以外では、世界最高水準のAI顔認証と連携した事業展開を発表したサイエンスアーツ<4412>、株主還元方針の変更と配当予想の上方修正を発表したヤマウHD<5284>がストップ高となり、アサヒグループジャパンが「Unipos」を社員全員に導入したユニポス<6550>、業績と配当予想を上方修正したラサ商事<3023>、1株を4株に分割すると発表したSEMITEC<6626>が買われた。《SK》

関連記事