日経平均は反落、米利上げ加速懸念強まる

2023年2月17日 15:23

印刷

記事提供元:フィスコ

*15:23JST 日経平均は反落、米利上げ加速懸念強まる
日経平均は反落。16日の米株式市場でダウ平均は431.20ドル安と大幅反落。米週次失業保険申請件数が減少したほか、米1月卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったため、利上げ長期化を警戒した売りが先行。一時下げ渋ったが、米連邦準備制度理事会(FRB)高官らのタカ派発言を受けて、利上げ幅が再び0.5ptまで拡大されるリスクが意識される中、引けにかけては再び売りが加速した。ナスダック総合指数は-1.77%と4日ぶり大幅反落。米株安を引き継いで日経平均は211.84円安からスタート。一方、為替の円安が一段と進んだことを支援要因に27500円割れでは押し目買いが入り下げ渋った。ただ、アジア市況の下落や時間外取引のナスダック100先物の軟化が重しとなり、27500円を意識した一進一退が続いた。

 大引けの日経平均は前日比183.31円安の27513.13円となった。東証プライム市場の売買高は11億1321万株、売買代金は2兆6692億円だった。セクターでは精密機器、サービス、電気機器が下落率上位となった一方、ゴム製品、鉄鋼、繊維製品が上昇率上位となった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の62%、対して値上がり銘柄は33%だった。

 個別では、レーザーテック<6920>、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、キーエンス<6861>、イビデン<4062>、ローム<6963>などのハイテク株のほか、エムスリー<2413>、リクルートHD<6098>、メルカリ<4385>、Appier Group<4180>、マネーフォワード<3994>、Sansan<4443>などのグロース株が軒並み下落。前日に1月訪日外国人客数を受けて買われたエアトリ<6191>、オープンドア<3926>などの一部のインバウンド関連も利食い売りに押された。ほか、売出株の市場還流で需給悪化が意識されたアクシージア<4936>が大きく下落。

 一方、日本製鉄<5401>、神戸製鋼所<5406>、JFEHD<5411>などの鉄鋼株が軒並み大幅高。コマツ<6301>、三菱商事<8058>のほか、住友鉱山<5713>、三菱マテリアル<5711>など資源関連の一角が堅調。トレンド<4704>は前期下振れ着地も、自社株買いが下支えとなり買い優勢。増益・増配計画を発表したブリヂストン<5108>、業績予想を上方修正した三菱ケミカル<4188>も高い。国内証券がレーティングを引き上げたフリュー<6238>は急伸した。すき家の一部商品値上げやロッテリアの買収を発表したゼンショーHD<7550>も大きく上昇した。《YN》

関連記事