19日の米国市場ダイジェスト:NYダウは99ドル安、長期金利上昇を警戒

2022年10月20日 08:20

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記事提供元:フィスコ

*08:20JST 19日の米国市場ダイジェスト:NYダウは99ドル安、長期金利上昇を警戒
■NY株式:NYダウは99ドル安、長期金利上昇を警戒

米国株式市場は反落。ダウ平均は99.99ドル安の30423.81ドル、ナスダックは91.89ポイント安の10680.51で取引を終了した。企業決算を好感した買いに寄り付き後、上昇。その後、長期金利の上昇で警戒感が再燃し、下落に転じた。引けにかけて金利が一段と上昇すると、主要株式指数も一段安となり終了。セクター別ではエネルギーが上昇した一方、銀行や耐久消費財・アパレルが大きく下落した。

消費財メーカーのプロクター・アンド・ギャンブル(PG)は、四半期決算で売上が予想を上回り上昇。また、航空会社のユナイテッド(UAL)は四半期決算の内容が予想を上回ったほか、旅行需要が強く、楽観的な見通しを示し買われた。油田サービスのベーカーヒューズ(BKR)は第3四半期決算で1株利益が予想を上回り、石油、ガスを巡る楽観的な見通しを維持していることをCEOが示し、上昇。石油会社のエクソン(XOM)も原油価格の上昇で増益期待に上昇した。手術設備メーカーのインテュイティブサージカル(ISRG)やオンライン証券ブローカーのインタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)は第3四半期決算でそれぞれ調整後の1株利益が予想を上回り上昇。一方で、ヘルスケアのアボットラボラトリーズ(ABT)は第3四半期決算の内容は予想を上回ったものの、パンデミック収束後のコロナ検査キットの売上減が懸念され、大きく売られた。ホームセンター運営のロウズ(LOW)はアナリストの投資判断引き下げで下落。

電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は取引終了後に決算を発表。調整後の1株利益が予想を上回ったが売上総利益が予想を下回り、時間外取引で下落している。

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■NY為替:米大幅利上げ織り込む長期金利上昇でドル全面高

19日のニューヨーク外為市場でドル・円は、149円61銭から149円90銭まで上昇し、149円87銭で引けた。米9月住宅着工件数は予想を下回ったものの住宅建設許可件数が予想外に前月から増加したほか、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁のタカ派発言や各国のインフレ指標で物価の伸びが一段と拡大したことが影響しFRBの大幅利上げ観測も強まり、10年債利回りが2008年来の高水準となるとドル買いに拍車がかかった。20年債入札も低調でドル買いをさらに支援した。

ユーロ・ドルは0.9802ドルから0.9757ドルまで下落し、0.9773ドルで引けた。ユーロ・円は146円20銭から146円71銭まで上昇。ポンド・ドルは1.1277ドルから1.1186ドルまで下落。英国のブレーバーマン内相が解任され政局混乱、景気後退懸念がポンド売り材料となった。ドル・スイスは1.0020フランから1.0063フランまで上昇した。


■NY原油:大幅高で84.52ドル、需給悪化の思惑は後退

NY原油先物12月限は大幅高(NYMEX原油12月限終値:84.52 ↑2.45)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前営業日比+2.45ドルの84.52ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは81.72ドル-85.02ドル。ロンドン市場の序盤にかけて81.72ドルまで売られたが、ポジション調整的な売りはニューヨーク市場の中盤までに一巡。需給悪化の思惑は後退し、通常取引終了後の時間外取引で一時85.02ドルまで買われる場面があった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 33.92ドル -0.96ドル(-2.75%)
モルガン・スタンレー(MS) 77.64ドル -1.80ドル(-2.27%)
ゴールドマン・サックス(GS)311.76ドル -2.09ドル(-0.67%)
インテル(INTC) 26.00ドル +0.13ドル(+0.50%)
アップル(AAPL) 143.86ドル +0.11ドル(+0.08%)
アルファベット(GOOG) 100.29ドル -1.10ドル(-1.08%)
メタ(META) 133.23ドル +0.43ドル(+0.32%)
キャタピラー(CAT) 184.41ドル +0.86ドル(+0.47%)
アルコア(AA) 37.62ドル -2.09ドル(-5.26%)
ウォルマート(WMT) 133.76ドル -0.38ドル(-0.28%)《ST》

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