欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米雇用改善に期待も直近高値を意識

2022年6月2日 17:25

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記事提供元:フィスコ

*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米雇用改善に期待も直近高値を意識
2日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。米景気回復への期待感による金利先高観から、ドル買いに振れやすい展開となりそうだ。ただ、目先の131円台が視野に入り同水準での売りが意識され、ドルの上昇は小幅にとどまろう。

前日発表されたISM製造業景況指数の堅調な内容を受け、米10年債利回りは急伸。それに反応したドル買いでユーロ・ドルは1.0620ドル台に押し下げられ、ドル・円は1カ月弱ぶりに節目の130円台に浮上する場面もあった。本日アジア市場は日経平均株価などアジアの主要指数が弱含み、株安を嫌気した円買いに振れやすい地合いに。半面、原油相場の失速で資源国通貨への売りが進み、ドルへの買戻しで130円付近を維持した。

この後の海外市場では、引き続き米金融政策が注目されやすい。今晩発表のADP雇用統計や新規失業保険申請件数が強い内容なら、明日の雇用統計の改善が期待される。そのため、FRBによる引き締め加速への思惑からドル買い基調に振れやすい。ただ、ドル・円に関しては5月に付けた20年ぶり高値131円30銭台が意識され、130円台は売りが強まる可能性も。また、上昇ペースが速いため、利益確定売りがドルの一段の上昇を抑制する展開とみる。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・4月生産者物価指数(前年比予想:+38.4%、3月:+36.8%)
・21:15 米・5月ADP雇用統計(予想:+30.0万人、4月:+24.7万人)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:21.0万件、前回:21.0万件)
・23:00 米・4月製造業受注(前月比予想:+0.7%、3月:+1.8%←+2.2%)
・23:00 米・4月耐久財受注改定値(前月比予想:+0.4%、速報値:+0.4%)
・02:00 メスター米クリーブランド連銀総裁オンライン討論会参加(経済見通し)
・OPECプラス閣僚級会合
・英国休場(スプリングバンクホリデー)《FA》

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