欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、弱い米経済指標で減速懸念の売りも

2022年5月26日 17:25

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記事提供元:フィスコ

*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、弱い米経済指標で減速懸念の売りも
26日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。欧州中銀(ECB)の引き締め期待はいったん収束し、ユーロ売りがドルを押し上げる見通し。ただ、今晩発表の米経済指標は低調な内容が予想され、減速懸念のドル売りに振れやすい。

前日は予想を下回る米耐久財受注を受けリセッションを警戒した売りが下押しする場面もあったが、欧州中銀(ECB)の金融正常化期待が一服し、ドルは上昇基調を維持。ただ、ブレイナード連邦準備制度理事会(FRB)副議長の引き締め姿勢を強調したが、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は想定ほどタカ派的でなく、ドルは失速した。本日アジア市場は午前に日経平均株価の小幅高で円売りに振れ、主要通貨は対円で底堅く推移した。

この後の海外市場は金融引き締めやその影響による景気動向が注目される。ECBの早期利上げに関しては不透明で、ユーロ売りならドルを押し上げる可能性があろう。ただ、今晩発表の米国内総生産(改定値)は想定外に弱かった速報値とほぼ変わらず、中古住宅販売も一段の悪化が見込まれ、減速懸念による売りが見込まれる。FRBは現時点でタカ派姿勢を崩していないものの、夏場以降に利上げ幅縮小など景気への配慮に思惑が浮上すればドルは買いづらい。

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・1-3月期GDP改定値(前期比年率予想:-1.3%、速報値:-1.4%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:21.5万件、前回:21.8万件)
・21:30 カナダ・3月小売売上高(前月比予想:+1.4%、2月:+0.1%)
・23:00 米・4月中古住宅販売成約指数(前月比予想:-2.0%、3月:-1.2%)
・02:00 米財務省・7年債入札《FA》

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