アイフリークモバイルは22年3月期営業黒字転換・復配、23年3月期も営業増益予想で収益改善基調

2022年5月16日 08:40

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  アイフリークモバイル<3845>(東証スタンダード)は5月13日の取引時間中に22年3月期連結業績を発表した。コンテンツ事業の好調、コンテンツクリエイターサービス事業の受注回復や組織再編による管理効率化などで営業黒字転換した。配当は10期ぶりの復配とした。そして23年3月期も営業増益予想としている。積極的な事業展開で収益改善基調だろう。株価は戻り高値圏から反落したが、1月の年初来安値圏まで下押す動きは見られない。調整一巡して出直りを期待したい。

■22年3月期営業黒字転換、23年3月期も営業増益予想で収益改善基調

 22年3月期の連結業績(収益認識会計基準適用だが損益への影響軽微)は、売上高が21年3月期比15.0%減の26億27百万円、営業利益が1億62百万円の黒字(21年3月期は1億51百万円の赤字)、経常利益が2億59百万円の黒字(同13百万円の黒字)、親会社株主帰属当期純利益が2億52百万円の黒字(同73百万円の赤字)だった。配当は10期ぶりの復配で3円(期末一括)とした。

 コンテンツ事業の好調、コンテンツクリエイターサービス事業における受注回復や組織再編による管理効率化などで営業黒字転換した。なお収益認識会計基準適用の影響額として、従来方法に比べて売上高と売上原価がそれぞれ2百万円増加したが、利益への影響はなかった。

 コンテンツ事業は、売上高が8.3%増の3億01百万円で、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が86.6%増の86百万円だった。著名人とのコラボ絵本配信やSDGsを扱った絵本シリーズなど多数の企画を実施し、ICT教育やNFTを活用した取り組みも開始した。

 コンテンツクリエイターサービス事業は、売上高が17.3%減の23億25百万円で、利益が10.0倍の3億30百万円だった。受注回復して稼働率が高い水準で推移し、事業効率向上やコスト削減に向けた子会社吸収合併など組織変更の取り組みも推進した。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が6億58百万円で営業利益が31百万円、第2四半期は売上高が6億41百万円で営業利益が41百万円、第3四半期は売上高が6億56百万円で営業利益が60百万円、第4四半期は売上高が6億72百万円で営業利益が30百万円だった。営業黒字が定着して収益改善基調である。

 23年3月期連結業績予想は売上高が22年3月期比12.9%増の29億64百万円、営業利益が4.9%増の1億70百万円、経常利益が21.8%減の2億02百万円、親会社株主帰属当期純利益が24.4%減の1億91百万円としている。配当予想は22年3月期と同額の3円(期末一括)としている。

 コンテンツ事業では、ユーザーの獲得や継続率の向上のための投資、育児をするママパパをターゲットとしたベビーテックサービスの提供を推進する。コンテンツクリエイターサービス事業では、RPA、メタバース(VR/AR)、データサイエンス、ゲーム等の専門領域に特化したエンジニアの育成を推進する。積極的な事業展開で収益改善基調だろう。

■株価は調整一巡

 株価は戻り高値圏から反落したが、1月の年初来安値圏まで下押す動きは見られない。調整一巡して出直りを期待したい。5月13日の終値は143円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS10円72銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の3円で算出)は約2.1%、時価総額は約26億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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