ドラフト Research Memo(6):2022年12月期も増収増益、過去最高益を更新する見込み

2022年4月18日 08:06

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記事提供元:フィスコ


*08:06JST ドラフト Research Memo(6):2022年12月期も増収増益、過去最高益を更新する見込み
■今後の見通し

1. 2022年12月期の連結業績見通し
2022年12月期の業績見通しについては、売上高で前期比24.5%増の10,000百万円、営業利益で前期比0.5%増の960百万円、経常利益で前期比0.3%増の950百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で前期比4.4%増の600百万円と過去最高益を更新する見込み。既存事業を中心に業績は順調に拡大し、新ブランド「DAFT about DRAFT」のフラッグシップショップのオープンや、セルビア拠点の新設などの成長投資を積極的に行いつつ一定水準の利益確保を実現する。見通し算出にあたっては、10月に発表された中期経営計画時点で、2021年12月末の想定「プロジェクトストック※1」を5,100百万円、「フォーキャスト※2」を週あたり173百万円として設定。実際の2021年12月末時点のプロジェクトストックは5,322百万円であり、見込み数値を若干上回っているが、依然として先行き不透明な社会情勢を考慮し見込み数値は据え置いた。ドラフト<5070>の業績見通しは、期初のプロジェクトストックやフォーキャストにより客観的に算出されており、計画の実現可能性は高いものと弊社では考えている。また、同社が提案してきた「働く環境の多様化」や「集まる価値のある空間づくり」は、次世代の働き方や暮らしとの親和性が高く、今後も業績は順調に拡大するものと思料する。

※1 受注残高(契約書などの証憑を取得済みの受注)及び見込み受注残高の合計額をプロジェクトストックと定義
※2 週当たりの平均引合い額×39週×獲得率で計算される期中獲得想定額をフォーキャストと定義


2. 新株式発行及び株式の売出し
同社は2021年12月に、新株式発行及び株式の売出しについて発表した。新株式発行による調達資金は、「臨港パークプロジェクト(仮称)」の建築工事費などの設備投資資金、新ブランド「DAFT about DRAFT」のショールーム及びフラッグシップショップの設備投資資金及び同ショップの運営のための運転資金に充当予定である。また、より広範な投資家へ株式保有の機会を提供し、株式分布状況の改善及び浮動株式の増加に伴う株式流動性の向上を図るため、同社代表取締役社長の山下泰樹氏を売出人とする株式の売出しを実施した。新株式の発行により一時的に株式の希薄化が生じたこととなるが、調達資金は同社のブランド力強化及び事業領域の拡大を企図したプロジェクトへ投資され、競争優位性の向上や受注増加による好循環を生み出すことを目的としている。本件は中期経営計画に基づく正当性のある株式発行であり、収益基盤の強化及びデザイン事業全体の拡充による企業価値向上によって株主に対して還元されるものであると弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 欠田耀介)《SI》

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