注目銘柄ダイジェスト(前場):Bガレジ、コスモエネHD、アイドマHDなど

2022年3月10日 11:56

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記事提供元:フィスコ


*11:56JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):Bガレジ、コスモエネHD、アイドマHDなど
東京海上<8766>:6461円(+219円)
大幅続伸。損保大手4社が10月から住宅向けの火災保険料を全国平均で11-13%程度引き上げると報じられている。上げ幅は2000年以降で最大となるもよう。国内で豪雨の被害が相次いだことや世界的な災害多発で、保険会社がリスクを転嫁する再保険料が高騰していることに対応。3月中にも詳細を詰めて、10月以降に更新する契約から引き上げるようだ。同社を始め損保各社には採算改善への期待が先行する動きにも。


Bガレジ<3180>:2550円(-700円)
ストップ安。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は7.8億円で前年同期比20.9%増益となっている。ただ、11-1月期は2億円で同32.5%の減益に転じている。売上成長がやや伸び悩んだほか、グループ子会社の在庫評価見直しなどの影響、原材料高・円安によって、利益率が悪化したもよう。業績上振れへの期待も高かった中、想定以上の収益鈍化をネガティブ視する動きが優勢になっている。


INPEX<1605>:1319円(-19円)
大幅続落。前日の原油先物市場では4月限WTI原油先物価格が前日比12%安と急落しており、同社を中心とした原油関連株の売り材料につながっている。アラブ首長国連邦がOPEC加盟国に増産を促しているとの報道が一部で伝わったほか、イラクにも増産思惑が浮上する形になっているようだ。本日は鉱業、石油・石炭製品のみが業種別騰落のマイナスサイドになっている。


コスモエネHD<5021>:2486円(-438円)
大幅反落。約16%を出資する筆頭株主のアラブ首長国連邦アブダビ首長国の政府系ファンドが、保有株をすべて市場で売却すると発表している。同ファンドでは、脱炭素の流れを受けて化石燃料への投資から撤退を進めており、追加売却への懸念はこれまでも強まってはいた。今回の売出株数は1330万株で発行済み株式数の15.7%に当たるため、短期的な需給懸念が優勢に。売出価格は2450円と決定している。


トヨタ自<7203>:1933.5円(+88円)
大幅続伸。前日に開催された22年春季労使交渉の中で、豊田社長が4月以降の生産計画の見直しに言及。「4-6月を意思ある踊り場とする」とし、取引先部品メーカーに伝えている計画の引き下げ方針を示したもよう。世界で約1100万台を生産する計画をまとめていた22年度計画に影響の可能性とも伝わっている。ただ、半導体調達不足などが長期化している中、挽回生産の本格化時期が遅れるとの見方はすでに強まる状況だったとみられる。


ANAP<3189>:307円(+16円)
大幅反発。前日大引け後、メタバースとブロックチェーンによる新しい価値の創出を目指すスタートアップ企業であるSuishowとの業務提携を発表した。ANAPのファッション業界の知見、ブランド力とSuishowが保有するメタバース構築・ブロックチェーン技術をもとに、次世代のファッション事業創出を行う。今後は、メタバース領域における新規サービス開発とファッションブランドのメタバース新規参入支援サービスを進めていくようだ。これを好材料視する動きが優勢となっている。


FRONTEO<2158>:1784円(+88円)
独自に開発した人工知能(AI)エンジンを用いて、情報解析を支援する。発生が予測されるリスクの改善策を示す 「Concept Encoder Optimizer」の特許を取得したと発表した。AIが見出した危険因子に対して、その発生確率を下げる為の改善・予防策を明示する機能で、建設・製造現場におけるリスク発見や予測を行うAIシステムなどに搭載・活用されている。今後の売上増加に期待する買いが入っているようだ。


アイドマHD<7373>:2739円(+247円)
営業ツール・コンサルティングサービスの提供が主力。独自のAI定性与信審査技術を用いたフィンテックサービスを提供するH.I.F.の株式(議決権所有割合14.98%)を約5億円で取得し資本・業務提携すると発表した。アイドマHDが保有する法人データベースとH.I.F.が算定した与信情報などを連携させることで、広範なソリューション提供が可能となるとしており、提携を材料視する買いを誘っているようだ。《ST》

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