欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、ウクライナの混迷で有事のドル買い継続

2022年3月7日 17:25

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記事提供元:フィスコ


*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、ウクライナの混迷で有事のドル買い継続
7日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想したい。ウクライナ情勢の混迷が深まるなか、世界的な株安を背景にリスク回避の円買いが先行しそうだ。半面、地政学リスクで有事のドル買いに振れやすく、対円では引き続き下げづらいだろう。

ロシアによるウクライナへの侵攻で欧州の天然ガス価格が高騰し、前週末の取引では欧州経済への打撃を懸念したユーロ売りが先行。また、米雇用統計は非農業部門雇用者数と失業率が前月からの改善で有事のドル買いを支援し、ユーロ・ドルは1.09ドルを割り込んだ。週明けアジア市場では原油価格の急伸が注目され、日本経済の先行き不透明感で日本株安を手がかりとした円買いに。ただ、ドル買いは根強く対円で下値の堅さが意識されている。

この後の海外市場はウクライナにらみ。ロシアとウクライナの停戦交渉が予定されているもようだが、合意は困難とみられユーロは下値を模索する展開に。有事のドル買いは継続し、欧州通貨は対ドルで下押しされる見通し。一方、NY原油先物(WTI)は1バレル=120ドル台に押し上げられ、資源国通貨はドルや円に対して下げづらい。ドル・円は今週発表の米インフレ指標の強い内容が予想され、連邦公開市場委員会(FOMC)を前に底堅さを増しそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・05:00 米・1月消費者信用残高(予想:+240.00億ドル、12月:+188.98億ドル)《FA》

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