関連記事
天昇電 Research Memo(1):長い間に蓄積された技術力と顧客からの信頼が強み
*16:31JST 天昇電 Research Memo(1):長い間に蓄積された技術力と顧客からの信頼が強み
■要約
天昇電気工業<6776>は、1936年(昭和11年)に創業した歴史のある合成樹脂(プラスチック)成形品メーカーである。その間に培われた技術力は高く、顧客との信頼関係も厚い。製品の向け先は幅広い業種に及んでいるが、現在は自動車向けの比率が高い(約60%)。今後は、内需向けの製品を拡充する方針である。長い間業績低迷に苦しんだが、2017年3月期に9年ぶりに復配(年間3円)した。その後も業績は堅調に推移し、足元では非自動車分野への投資を積極化しており、今後の動向が注目される。
1. 2022年3月期第2四半期の連結業績
2022年3月期第2四半期の連結業績は、売上高8,620百万円(前年同期比29.5%増)、営業利益19百万円(同413.3%増)、経常利益81百万円(前年同期は21百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益20百万円(同6百万円の損失)となった。前年同期が、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響で主力の自動車向けが大きく落ち込んだ時期であったことから、前年同期比では回復したが、利益水準はまだ低い。ただし減価償却費は大幅増となっており、償却前営業利益は867百万円(前年同期比72.7%増)と高水準で、財務基盤はさらに強化されたと言える。
2. 2022年3月期の業績見通し
2022年3月期通期の業績は、売上高19,000百万円(前期比22.1%増)、営業利益100百万円(同65.7%減)、経常利益100百万円(同66.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益60百万円(同62.3%減)を予想している。コロナ禍の影響により先行きが不透明であること、主要顧客である大手自動車メーカーの生産予定が明白ではないことなどから、かなり慎重な予想となっているが、上方修正の可能性は残る。通期でも減価償却は大幅増となることから、償却前営業利益は高水準であり、キャッシュ・フローも問題はない。そのため、今後は非自動車分野への投資を積極的に行う計画だ。
3. 年間3円配当は継続。今後は非自動車分野へ積極的な投資
同社は2017年3月期からは年間3円の配当を継続しており、2022年3月期も年間3円の配当が予定されている。キャッシュ・フローからは増配余地もあるが、大型投資が計画されていることから、今後も3円配当継続となるだろう。株主への還元増加は今回の投資計画が進捗し業績が飛躍した後になると思われるので、今後の動向が楽しみである。
■Key Points
・プラスチック製品の老舗メーカー。技術力は高く顧客からの信頼は厚い
・2022年3月期は先行き不透明だが営業利益100百万円を予想
・年3円配当は継続。米国子会社が高水準(45億円)の設備投資
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)《EY》
スポンサードリンク

