欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米インフレ高進も週末に向け利益確定売り

2021年12月10日 17:25

印刷

記事提供元:フィスコ


*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米インフレ高進も週末に向け利益確定売り
10日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。注目の米インフレ指標が想定通り高水準なら引き締め期待で金利高に振れ、ドル選好地合いとなる見通し。ただ、週末に向け利益確定売りが見込まれ、ドルの上昇は限定的となりそうだ。

前日の取引で中国恒大集団の債務不履行(デフォルト)懸念から円買いに振れる場面もあったが、欧州中銀(ECB)が来週の理事会で緩和措置を検討するとの報道を受けユーロ売り・ドル買いの地合いに振れた。本日アジア市場では日経平均株価などアジアの主要指数が弱含んだが、新型コロナウイルス・オミクロン株への懸念後退により円売り基調に。ドルはやや売られやすい展開だが、円売りで113円前半から半ばに小幅上昇した。

この後の海外市場は米インフレ指標が焦点。今晩発表の消費者物価指数(CPI)は前年比+6.8%と、10月の+6.2%から伸びが予想される。想定通りの強い内容となれば来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での引き締め方針を後押しする要因となり、米金利高を背景にドル買い優勢となりそうだ。欧州通貨売りもドルの支援材料となろう。ただ、ドル・円は114円目指すものの、週末を控えた利益確定売りが観測され一段の上昇を抑制しよう。

【今日の欧米市場の予定】
・22:30 米・11月消費者物価指数(前年比予想:+6.8%、10月:+6.2%)
・24:00 米・12月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:68.0、11月:67.4)
・04:00 米・11月財政収支(予想:-1940.00億ドル、20年11月:-1452.66億ドル)《FA》

関連記事