インフォマートは上値試す、21年12月期は上振れの可能性

2021年9月28日 08:54

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 インフォマート<2492>(東1)は、BtoBビジネスを革新する信頼のリーディングカンパニーを目指し、国内最大級の企業間電子商取引プラットフォームを運営している。DXの流れも追い風として利用企業数は増加基調である。21年12月期は先行投資で減益予想としているが、上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。株価は水準を切り上げて上場来高値を更新する場面があった。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■国内最大級のBtoB(企業間電子商取引)プラットフォーム

 企業間の商行為を電子化するBtoBプラットフォームを運営している。受発注は従来の電話やFAXによる受発注業務を電子化したシステム、規格書は食の安全・安心に関わる商品規格書を電子管理するツール、請求書は請求書発行・受取業務を電子化したシステム、商談は全国の食材売り手・買い手が商談できるマッチングサイト、契約書は契約書締結をブロックチェーン基盤上で電子化したシステムである。

 20年12月期の売上構成比はBtoB-PF FOOD事業(受発注、規格書)が76%、BtoB-PF ES事業(商談、請求書、契約書)が24%、その他が1%、営業利益構成比はBtoB-PF FOOD事業が183%、BtoB-PF ES事業が▲83%、その他が▲0%だった。

 飲食店と食材卸・メーカー間のBtoB受発注を主力として、全業界を対象とするBtoB請求書も拡大している。21年6月にはBtoB請求書が公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)の電子取引ソフト法的要件認証制度第1号認証を取得した。21年7月には全業界向け受発注のBtoB TRADEをリリースした。

■営業利益率30%以上目標

 中期業績目標に売上高100億円突破、営業利益30億円超、営業利益率30%以上を掲げている。BtoBビジネスを革新する信頼のリーディングカンパニーを目指し、フード事業における圧倒的ポジションの確立、第2の柱である全産業向け電子請求書のデファクト化、ビッグデータなどを活用したFinTechサービスの拡充、他社との戦略連係など事業範囲・規模の拡大に対応するための経営体制強化を推進している。

 さらに将来を見据えた仕掛けとして、既存システム使用料以外の多様な収益源確保(多業界受発注、フード業界縦横展開、海外進出など)や、次世代BtoBプラットフォーム構築に向けた最先端テクノロジーの研究にも取り組む方針だ。21年4月にはDX推進プロジェクト「Less is More.Project」を始動し、本プロジェクトの理念に賛同して共に活動する参画企業の募集を開始した。

 なおFood Techに特化した出資枠(ファンド)を設置し、20年7月には飲食店向け発注予測クラウドサービスのGoalsに出資している。

■アライアンスを推進

 20年8月には電子インボイス推進協議会の趣旨に賛同し、10社と協力して電子請求書の普及に向けた活動を開始すると発表した。23年10月から、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式として、適格請求書保存方式(インボイス制度)が導入される。

 20年9月にはGINKANと協業、20年10月には全国の地方銀行21行とのビジネスマッチング契約を拡大、20年12月にはSCSK<9719>と販売代理店契約を締結、ブラザー販売とシステム連携した。21年1月にはダイワボウ情報システムとディストリビューター契約を締結、21年2月には食品卸企業向け受発注・販促サービスを提供するタノムと資本業務提携、自治体向けクラウドシステムを手掛けるGcomホールディングスと協業した。

 21年3月には、三井物産と共同出資の特別目的会社I&Mを設立して中国フードテック企業のトップAcewillのグループ会社である博君と資本業務提携、NTT東日本とセールスパートナー契約を締結、三井物産グループの東神倉庫と業務提携した。

 21年8月には一般社団法人日本フードサービス協会と連携し、国産ジビエの外食産業向けの販路開拓・拡大を支援すると発表した。BtoBプラットフォーム商談でオンライン商談・展示会の積極活用の場を提供する。

 9月22日には、外食産業向け専門の総合食品商社である岩田産業グループホールディングス(福岡市)との代理店契約(21年7月締結)を発表した。共同で外食産業のDXを推進する。9月27日には、BtoBプラットフォーム請求書と、ミロク情報システム<9928>の中堅・中小企業向けクラウド型ERPシステム「MJSLINK DX 財務大将」のオプション機能AI仕訳とのAPI連携開始を発表した。販売面での連携も加速させる。

■利用企業数は増加基調

 売上高の約95%が月額システム利用料であり、利用企業数の増加に伴って収入が拡大するストック型収益モデルである。利用企業数は増加基調であり、継続利用率も高い。21年3月末時点の全体の利用企業数は56万6446社、事業所数は110万1158事業所となった。20年1月~12月の流通金額は12兆7295億円だった。国内最大級のBtoBプラットフォームである。

 20年12月には、BtoBプラットフォーム請求書の利用企業数が、サービス開始(15年1月)から5年で50万社を突破した。23年から導入される適格請求書保存方式(インボイス制度)も背景として電子請求書のニーズが拡大基調である。

■21年12月期は先行投資で減益予想だが上振れの可能性

 21年12月期の連結業績予想は、売上高が20年12月期比8.7%増の95億40百万円、営業利益が52.4%減の7億円、経常利益が57.1%減の6億25百万円、親会社株主帰属当期純利益が58.1%減の4億25百万円としている。配当予想は2円77銭減配の94銭(第2四半期末47銭、期末47銭)としている。

 売上面は、BtoB-PF ES事業(計画26.7%増収)がDXの流れも背景として大幅伸長見込みだが、BtoB-PF FOOD事業(計画3.2%増収)は新型コロナ影響が当面続くと想定している。利益面は、22年12月期以降の売上成長拡大と利益率再上昇に向けた先行投資で、データセンター費や人件費が増加するため減益予想としている。

 第2四半期累計は売上高が前年同期比11.6%増の46億93百万円、営業利益が5.7%減の7億06百万円、経常利益が2.6%減の7億28百万円、親会社株主帰属四半期純利益が10.2%減の4億61百万円だった。

 サーバー体制増強に伴うデータセンター費の増加、事業拡大に向けた営業および営業サポートの人員補強に伴う人件費の増加など、先行投資の影響で減益だった。ただし売上高が計画を上回り、コストの期ズレも寄与して各利益の減益幅は従来予想に対して大幅に縮小した。

 BtoB-PF FOOD事業は3.3%増収だった。新型コロナ影響で主要取引先の飲食業界が厳しい状況だが、買い手企業の新規契約数の増加に加えて、食材流通金額が前年を上回ったため売り手企業(従量制)からのシステム使用料も増加した。BtoB-PF ES事業は40.0増収と大幅伸長した。業務効率化やテレワーク進展などで新規有料契約企業数が増加した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高22億99百万円で営業利益3億83百万円、第2四半期は売上高23億94百万円で営業利益3億23百万円だった。

 通期予想を据え置いたが、第2四半期累計の進捗率は売上高が49.2%と順調であり、各利益は通期予想を超過達成している。期ズレとなったデータセンター費、人件費、販促費などが下期に発生する見込みとしているが、通期予想も上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は水準を切り上げて上場来高値を更新する場面があった。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。9月27日の終値は1058円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1円86銭で算出)は約569倍、今期予想配当利回り(会社予想の94銭で算出)は約0.1%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS49円41銭で算出)は約21倍、時価総額は約2745億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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