新興市場銘柄ダイジェスト:出前館は大幅反落、シンクレイヤがストップ安

2021年8月20日 16:02

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記事提供元:フィスコ


*16:02JST 新興市場銘柄ダイジェスト:出前館は大幅反落、シンクレイヤがストップ安
<2484> 出前館 1364 -112
大幅反落。8月末から株主優待制度を廃止すると発表し、売り材料視されている。利用者が増えて順調に注文件数が拡大していることから、サービスの実体験などを目的として導入した優待制度を見直すこととした。今後は企業価値の向上を中長期的な株主還元策に位置付ける。これまでは保有株数や保有期間に応じて出前館で利用できるTポイントを贈呈する優待制度を実施していた。

<1724> シンクレイヤ 854 -300
ストップ安。第三者割当で新株予約権9100個(潜在株式数91万株)を発行すると発表している。割当予定先はSMBC日興証券。調達資金の10.73億円は、生産設備の増強資金(5.00億円)やデジタル投資資金(3.00億円)、技術開発投資資金(2.73億円)に充当する。発行済株式総数(403万3780株)に対する潜在株式数の比率は22.56%に相当することから、将来的な株式価値の希薄化が懸念されて売られているようだ。

<4393> バンクオブイノベ 2091 +141
急反発。スマートフォン向け新作RPG「メメントモリ」の事前登録を開始したと発表している。世界観を表現したオリジナルソングには、多数の本格派アーティストが参加しているという。サービス開始日は未定。一方、ファンタジーRPG「幻獣契約クリプトラクト」の中国本土向け配信の開始時期を未定(従来は9月まで)に変更した。中国本土でのゲーム配信環境に鑑み、配信開始の見通しが立たなくなったためとしている。

<3326> ランシステム 615 +100
ストップ高。22年6月期の営業損益予想を0.50億円の黒字(前期実績は6.33億円の赤字)と発表している。直営店舗事業で「スペースクリエイト自遊空間」のセルフ化・個室化へのリニューアルを継続して収益構造の改善を進めるとともに、非対面型ビジネスモデルの確立などを目指す。新型コロナウイルス感染拡大の影響で赤字となった21年6月期から黒字に転換するとの見通しが評価され、買いが入っているようだ。

<4881> ファンペップ 365 -2
朝高後、値を消す。機能性ペプチド「SR-0379」の皮膚潰瘍患者を対象とする日本での第III相臨床試験で、最初の被験者への治験薬投与を開始したと発表している。主要評価項目は「簡単な外科的措置に至るまでの日数」で、植皮等が生着可能な創底状態に皮膚潰瘍が改善するまでの期間が短縮することを確認する。SR-0379は常温保存可能なスプレー剤で、今後拡大が予想される在宅医療でも使用しやすいという。

<4395> アクリート 1800 +74
大幅に反発。ベトナムでSMS配信事業を手掛けるVietGuys J.S.C.(VGS)の株式を取得し、子会社化すると発表している。取得株数は102万株(議決権所有割合51.0%)で、取得価額は4.31億円。VGSはベトナムの成長産業であるeコマース向け営業に強みを持つとされる。子会社化で東南アジア地域に進出し、日本とベトナム共同で営業活動を展開することでグローバル企業に対する販売を強化する。《ST》

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