【市場反応】米雇用統計、過熱感なくFRBの緩和維持正当化、ドル乱高下

2021年7月2日 22:01

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記事提供元:フィスコ


*22:01JST 【市場反応】米雇用統計、過熱感なくFRBの緩和維持正当化、ドル乱高下
米労働省が発表した6月雇用統計で失業率は5.9%と、5月5.8%から低下予想に反し上昇した。非農業部門雇用者数は前月比+85万人となった。伸びは5月+58.3万人から予想以上に拡大。昨年8月来で最大を記録した。5月分は2.4万人上方修正されたが、4月分は9000人下方修正され、2カ月合計で1.5万人上方修正された。

平均時給は前月比+0.3%と、伸びは前月から縮小。3月来で低水準の伸び。前年比では+3.6%と、前月+1.9%から伸びが拡大し、3月来で最大の伸びとなった。
労働参加率は61.6%と、上昇予想に反し5月と同水準を維持。不完全雇用率(U6)は9.8%と、5月10.2%から低下した。

同時刻に商務省が発表した5月貿易収支は-712億ドル。赤字幅は4月691億ドルから拡大。ただ、予想は小幅下回った。

米国債相場は堅調。10年債利回りは1.46%まで上昇後、1.43%へ低下。雇用過熱感見られず、米連邦準備制度理事会(FRB)が当面、超緩和策を維持するとの見方が広がった。

ドル・円は一時111円66銭まで上昇後、111円33銭まで反落。ユーロ・ドルは1.1808ドルまで下落後、1.1856ドルまで上昇した。


【経済指標】
・米・6月失業率:5.9%(予想:5.6%、5月:5.8%)
・米・6月非農業部門雇用者数:+85万人(予想:+72万人、5月:+58.3万人←+55.9万人)
・米・6月平均時給:前年比+3.6%(予想:+3.6%、5月:+2.0%)
・米・5月貿易収支:-712億ドル(予想:-713億ドル、4月:-691億ドル←-689億ドル)《KY》

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