日経平均は363円高でスタート、日立やホンダなどが上昇

2021年5月28日 09:24

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記事提供元:フィスコ


[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;28912.54;+363.53TOPIX;1933.86;+22.84


[寄り付き概況]

 28日の日経平均は363.53円高の28912.54円と反発して取引を開始した。前日27日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は141.59ドル高の34464.64ドル、ナスダックは1.72ポイント安の13736.28で取引を終了した。朝方発表された週次新規失業保険申請件数がパンデミックが始まって以来の最低水準に改善し、市場予想をも下回ったため、労働市場の改善が加速しているとの見方から、寄り付き後、上昇。景気敏感株を中心に買われた。一方、長期金利が上昇したことはナスダックの重石となり、ナスダック総合指数はおおむねプラス圏で推移するも引けにかけて前日の終値近辺でもみ合い、わずかに下落して取引を終えた。

 今日の東京株式市場は買いが先行した。昨日の米株式市場でダウ平均が上昇したことに加え、外為市場で1ドル=109円80銭台と、昨日15時頃に比べ70-80銭ほど円安・ドル高に振れていることなどが東京市場の株価支援要因となった。一方、政府が9都道府県の緊急事態宣言を来月20日まで延長する方針を固めたことなどもあり、引き続き新型コロナの足元経済への悪影響が懸念され、また、インド型変異ウイルスの感染拡大への警戒感が高まっており、株価の重しとなったが、寄り付き段階では買いが優勢だった。

 なお、取引開始前に発表された4月の完全失業率(季節調整値)は2.8%となり前月比0.2ポイント上昇した。QUICKがまとめた市場予想の中央値は2.7%だった。また、4月の有効求人倍率(季節調整値)は1.09倍で前月から0.01ポイント低下した。QUICKがまとめた市場予想の中央値は1.10倍だった。同じく取引開始前に発表された5月の東京都区部消費者物価指数(CPI・中旬速報値)は、生鮮食品を除く総合指数が前年同月比0.2%下落した。QUICKがまとめた市場予想の中央値は0.2%下落だった。

 セクター別では、全業種が値がり。精密機器、鉄鋼、機械、輸送用機器、保険業などが値上がり率上位に並んでいる。東証1部の売買代金上位では、日立<6501>、ホンダ<7267>、ダイキン<6367>、村田製<6981>、信越化<4063>、ファナック<6954>、OLC<4661>、SMC<6273>、リクルートHD<6098>、伊藤忠<8001>、日本製鉄<5401>などが上昇。他方、アドバンテスト<6857>、サイバー<4751>、武田薬<4502>などが下落している。 《FA》

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