インフォマートは21年12月期1Q減益だが計画比上振れ

2021年5月6日 07:51

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  インフォマート<2492>(東1)は4月30日の取引時間終了後に21年12月期第1四半期連結業績を発表した。先行投資の影響で減益となり、通期の減益予想を据え置いた。ただし第1四半期が計画比上振れとなり、通期利益予想に対する進捗率も高水準だった。通期利益予想は上振れの可能性がありそうだ。株価は戻り高値圏だ。高進捗率を好感して上値を試す展開を期待したい。

■21年12月期1Q減益だが計画比上振れ、通期利益も上振れの可能性

 21年12月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比5.5%増の22億99百万円、営業利益が20.8%減の3億83百万円、経常利益が16.9%減の4億02百万円、四半期純利益が14.4%減の2億85百万円だった。

 売上面はBtoB-PF ES事業の好調が牽引して増収だが、利益面はユーザー数拡大に応じたサーバー増強に伴うデータセンター費の増加、事業拡大に向けた営業および営業サポートの人員補強に伴う人件費の増加など、先行投資の影響で減益だった。

 BtoB-PF FOOD事業は3.3%減収だった。利用企業数の増加で買い手企業からのシステム利用料が増加したが、新型コロナウイルス第3波の影響で食材流通金額が減少し、売り手企業(従量制)からのシステム使用料が減少した。BtoB-PF ES事業は37.9増収と大幅伸長した。テレワーク進展も背景に幅広い業界において、大手案件を中心に請求書受取モデル・発行モデルの新規有料契約企業数が増加し、その稼働(請求書の電子データ化)と共にシステム利用料およびセットアップ売上が増加した。

 なお計画(売上高21億84百万円、営業利益1億30百万円)に対しては、売上高、利益とも上振れた。データセンター費や販促費など一部の費用の発生が第2四半期以降にズレ込んだことも寄与した。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が20年12月期比8.7%増の95億40百万円、営業利益が52.4%減の7億円、経常利益が57.1%減の6億25百万円、親会社株主帰属当期純利益が58.1%減の4億25百万円としている。

 売上面では、BtoB-PF ES事業(計画26.7%増収)がDXの流れも背景として大幅伸長見込みだが、BtoB-PF FOOD事業(計画3.2%増収)は新型コロナウイルスによるマイナス影響が当面続く想定としている。利益面では、22年12月期以降の売上成長拡大と利益率再上昇に向けた先行投資でデータセンター費や人件費が増加するため、減益予想としている。

 ただし第1四半期の進捗率は売上高が24.1%、営業利益が54.7%と高水準だった。通期利益予想は上振れの可能性がありそうだ。

■株価は戻り高値圏

 株価は戻り高値圏だ。高進捗率を好感して上値を試す展開を期待したい。4月30日の終値は1031円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1円86銭で算出)は約554倍、時価総額は約2675億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【特集】マーケットのさらなる流動化の享受を期待して証券株、続いて地銀株にも注目(2021/01/25)
日本エム・ディ・エムは21年3月期減収減益予想だが上振れ余地(2021/03/09)
トシン・グループは下値切り上げ、21年5月期は後半挽回期待(2021/03/09)
フェローテックホールディングスは高値更新の展開、22年3月期も収益拡大基調(2021/03/09)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事