【どう見るこの相場】「バイデン・ラリー」に付かず離れずで第2集団の半導体関連株に追い上げ期待

2021年4月5日 09:36

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 間違いなく「バイデン・ラリー」だろう。国内投資家の目は、永田町や兜町を素通りである。視線の先にあるのはホワイトハウスであり、ウオールストリートである。なかでもバイデン大統領が、3月31日にペンシルベニア州ピッツバーグで発表した総額2兆ドル(220兆円)にものぼるインフラ投資計画に釘付けとなった。

 同計画では、製造業の供給網強化に3000億ドル、うち半導体の国内内製化支援に500億ドルの補助金、人工知能(AI)の研究開発費に1800億ドルを投資することを提案した。中国を封じ込め、囲い込む経済安全保障政策として製造業の再生、ハイテク産業の持続的な成長を狙いとしている。同計画を受け、前週末休場前の4月1日の米国市場では、グロース株(成長株)買いが強まり半導体株が軒並み高し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が、過去最高を更新した。

 これを受けて4月2日の東京市場でも、アドバンテスト<6857>(東1)、レーザーテック<6920>(東1)、SCREENホールディングス<7735>(東1)、東京エレクトロン<8035>(東1)の半導体クアッド(4本柱)が、いずれも年初来高値を更新し、日経平均株価への寄与度を高め日経平均株価を465円高させ、半月ぶりの高値水準に駆け上げさせた。なかでも東京エレクロロンは、3%超も急騰して初の5万円台乗せと全般相場をリードした。

 この半導体株などのグロース株高は、米国の長期金利の上昇を巡ってバリュー株(割安株)買いとトレード・オフの関係にある。米国市場では、4月2日発表の3月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が、市場予想を上回り昨年8月以来の大幅増となり、米国の10年物国債利回りが、再び1.78%と上昇しており、休場明けもグロース株買いが継続するか見極める必要はある。

 しかし東京市場では、新型コロナルス感染症の感染拡大の「第4波」を警戒して大阪府など1府2県に「まん延防止等重点措置」の適用が決定されたことが、むしろ半導体株には「ウイズ・コロナ」人気を高めるフォロー材料ともみなされた。また1週間先送りされ4月16日に予定される日米首脳会議で、新型コロナウイルス感染症の「第4波」懸念を押し切って菅偉義首相の訪米が実現したとして、半導体産業の内製化強化についてバイデン大統領からどのようかお土産や宿題を託されるかという注目材料も付随する。ということは半導体株は、バリュー株とのシーソー・ゲームも視野に入れつつ付かず離れずの投資スタンスもキープすることが求められることにもなる。

 問題は、機関投資家はともかく身銭を切る投資家が、半導体クアッドをフォローできるかどうかである。東京エレクトロンの株価は、超値がさの5万円で残り3銘柄も1万円台の5ケタで、PER評価も33倍~41倍と割高であるからだ。そこで今週の当特集では、マラソンレースのように半導体株の第2集団に注目することとした。第2集団とは、前週末2日に年初来高値を更新し、しかもPER評価が半導体クアッドを下回る割り負け銘柄群である。なかにはPER評価が市場平均を下回る出遅れ株も混在しており、値ごろ的にもPER的にも遥か先を行くトップ集団の半導体クアッドを追い上げ、優勝は無理でも入賞ぐらいは期待できるかもしれない。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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