注目銘柄ダイジェスト(前場):ワタベ、千葉興銀、イノテックなど

2021年3月19日 12:11

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記事提供元:フィスコ


*12:11JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):ワタベ、千葉興銀、イノテックなど
イノテック<9880>:1463円(+129円)
大幅続伸。前日に21年3月期の業績上方修正を発表している。営業利益は従来予想の16.5億円から18億円、前期比7.8%増に上方修正。半導体設計用ソフトやメモリー向けテスター、決済端末の販売などが堅調に推移したほか、販売管理費の減少や海外子会社での助成金収入増加なども寄与した。期末配当金も20円計画から30円に引き上げ、年間配当は50円となり、前期比10円の増配となる。


千葉興銀<8337>:328円(+33円)
大幅続伸。長期金利の上昇を背景に、本日は地銀株が上昇率上位に多く名を連ねる展開になっている。同行に関しては株価の値ごろ感の強さなども妙味になっているもよう。米国長期金利は1.7%台を突破して昨年1月以来の水準にまで上昇。加えて、本日まで開催の日銀金融政策決定会合では、上下0.2%程度としている長期金利の許容変動幅を0.25%程度にする方向と伝わっており、金利上昇がメリットとなる銀行株には期待感が先行する展開に。


アダストリア<2685>:1954円(0円)
朝高後、値を消す。前日に21年2月期業績予想の修正を発表している。営業損益は従来の10億円の赤字から一転、7億円の黒字に増額修正。売上高は下振れたものの、販売管理費の抑制などが寄与した。また、雇用調整助成金の計上などで、経常損益は11億円の赤字から29億円の黒字に引き上げている。黒字確保は想定されていたものの、修正数値はコンセンサスをやや上回る水準にはなっている。


ワタベ<4696>:347円(-60円)
急落。私的整理の一種である事業再生ADRを使って経営再建を目指す方向で最終調整に入ったと報じられている。新型コロナウイルスの感染拡大による婚礼需要の激減が響き、昨年末時点で8億円の債務超過に陥っていた。本日にも発表とされている。法的整理手続きではなく、事業再生ADRが承認されれば再建が進む可能性も高まることになるが、その過程における大幅な株式価値の希薄化などは意識される展開に。


ヴィス<5071>:684円(+19円)
大幅に反発。25日から東証2部に上場市場を変更すると発表している。2部上場で株式需要が拡大するとの期待から買いが集まっている。また、東証が22年4月に現在の市場区分をスタンダード市場、プライム市場、グロース市場の3区分に見直す計画を公表していることから、2部上場でヴィス株がスタンダード市場に区分されるとの思惑も買いにつながっているようだ。


興研<7963>:2062円(+121円)
大幅に3日続伸。21年12月期の純利益を従来予想の4.70億円から6.40億円(前期実績8.37億円)に上方修正している。群馬テクノヤード内のマスク新製造設備に対し、経済産業省の「N95マスク・非接触体温計・パルスオキシメータ生産設備導入支援事業」の補助金受給が決定し、第1四半期に特別利益2.60億円を計上する予定となったため。営業利益予想は6.80億円(同11.33億円)で据え置いた。


クスリのアオキ<3549>:8690円(+20円)
朝高後、徐々に上げ幅を縮小。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は132億円で前年同期比19.8%増益となっている。通期予想の165億円、前期比0.9%増は据え置いている。12-2月期は47.6億円で前年同期比7.7%増益、上半期の同27.9%増から増益率は縮小。ただ、足元の既存店売上高は7カ月連続でのマイナス成長で、直近では前年同期の高いハードルの反動も見られていただけに、想定以上に底堅い業績推移との評価が優勢になっている。


iーplug<4177>:5880円 -
上場2日目に公開価格(2620円)の2.3倍となる6000円で初値を付けた。18日に上場したが、買い注文が殺到し、取引が成立していなかった。会社設立は12年4月18日。新卒ダイレクトリクルーティングサービス「OfferBox」の運営が事業の柱。21年3月期の営業利益予想は前期比803.2%増の2.99億円。OfferBoxが早期定額型、成功報酬型ともに伸長し、利益が大幅に拡大すると見込む。第3四半期累計の実績は1.13億円となっている。《ST》

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