注目銘柄ダイジェスト(前場):グローバルW、ナガオカ、洋エンジなど

2021年3月10日 12:17

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記事提供元:フィスコ


*12:17JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):グローバルW、ナガオカ、洋エンジなど
ツガミ<6101>:1582円(+71円)
大幅続伸。前日に日本工作機械工業会が2月の工作機械受注を発表、受注額は前年同月比36.7%増の1055億円となり、好不況ラインとされる月1000億円を19カ月ぶりに上回っている。とりわけ、海外向けが同66%増の750億円とけん引役になっている。中国で電動車やスマホ関連の増産が続いていることが背景のもよう。中国向けに強みを持つ同社も海外向けが2.4倍に急増しており、ポジティブな反応につながっているようだ。


くら寿司<2695>:6840円(-610円)
大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業利益は8.2億円で前年同期比31.3%減益となり、市場予想を8億円程度下振れた。通期業績計画は引き続き未定としている。飲食店における店内飲食の座席数制限や禁止が継続するなど厳しい営業制限の影響により、米国子会社の売上が大幅に減少しているもよう。また、既存店売上高が堅調に推移していた国内事業も販管費増加で営業減益になっており、ネガティブなインパクトにつながっているようだ。


Bガレジ<3180>:2683円(+185円)
大幅反発。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は6.5億円で前年同期比56.3%増益、上半期の同12.3%増から増益率は大きく拡大している。つれて、通期予想は従来の7.2億円から8.7億円、前期比18.8%増に上方修正へ。EC売上高が大きく伸長していることに加えて、M&Aに伴う新グループ会社の収益計上も寄与したもよう。未定としていた通期配当金は13円とし、前期比3円の増配としている。


大日印<7912>:2312円(+149円)
大幅続伸。野村證券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も2910円から3440円に引き上げている。経済活動再開に伴って10-12月期業績には改善が見られているほか、21年からはリチウムイオン電池用バッテリーパウチや有機EL用メタルマスクの成長が加速すると予想、中期の業績拡大の可能性が高まってきたと判断しているもよう。22年3月期、23年3月期と2ケタの利益成長を予想している。


洋エンジ<6330>:630円(+54円)
急反発。SMBC日興証券では投資判断を新規に「1」、目標株価を970円としている。業績低迷要因にもなってきた2015年に受注した米国エチレンプラントのEPC案件での度重なる追加費用については、短期的には依然一時費用リスクは残るものの、株価はヒストリカルバリュエーションで割安感が強く、中長期の業績回復を織り込んでいないと判断しているもよう。加えて、「2050年ネットゼロ」に向け、同社が強みとするアンモニアプラントの超長期ポテンシャルを織り込めば、株価のアップサイド余地は大きいと考えているようだ。


グローバルW<3936>:1748円 カ
ストップ高買い気配。個人の時間を取引できるタイムチケットを暗号資産交換所のBitmartで売買する基本契約を締結したと発表している。外部への販売強化のため、より取引量が多い交換所と契約して安定的な取引増加を図る。また、21年3月期の営業損益を従来予想の3.50億円の赤字から3.40億円の赤字(前期実績1.86億円の赤字)に上方修正している。ビジネスアプリケーション事業で追加受注があったため。


ナガオカ<6239>:816円(+91円)
大幅に反発。中国子会社の那賀設備(大連)有限公司がスクリーン・インターナルを大口受注したと発表している。受注金額は0.39億元(約6億円)、契約納期は22年2月。中国では新規プラント設備への投資が回復しており、建設が決定した新規プロピレン・プラントに製品が採用されたとしている。今回の受注に伴い、他の案件も含めて生産計画を見直す。21年6月期業績予想に修正の必要が生じた場合は、速やかに開示する。


免疫生物研究所<4570>:533円(+11円)
大幅に続伸。藤本製薬(大阪府松原市)が製造販売元、免疫生物研究所が製造元となり、クロウ・深瀬(POEMS)症候群の体外診断用医薬品「VEGF ELISAキット」の製造販売承認を取得したと発表している。POEMS症候群は多発性骨髄腫の類縁疾患で、形質細胞異常を基盤に多発性神経炎による末梢神経障害などを呈する全身性疾患として指定難病に指定されている。現在、藤本製薬によりキットの保険適用が申請されているという。《ST》

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