欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、105円台の断続的な売りが上昇を阻止

2021年2月3日 17:25

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記事提供元:フィスコ


*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、105円台の断続的な売りが上昇を阻止
3日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。欧州やオセアニアの通貨が買いづらく、ドルへの上昇圧力が続く見通し。ただ、ドルは105円台で断続的な売りが観測されており、目先も一段の上昇は阻止されそうだ。

米バイデン政権による新型コロナウイルス救済法案への期待感から米長期金利が大きく持ち直し、前日はドル買い基調に振れた。ワクチンの購入資金としてドルの需要が見込まれていることも買いを支援。一方、この日発表されたユーロ圏の域内総生産(GDP)の低調な内容が嫌気され、ユーロ・ドルは1.2010ドル台に下げ、ドル・円は一時105円10銭台に浮上している。ただ、本日アジア市場は株高を背景にリスクオンのムードが広がり、安全通貨が売られた。ドル・円は105円付近で上値の重さが顕著になった。

この後の海外市場では主要中銀の金融政策や経済指標が材料視される。英中銀のマイナス金利導入やNZ準備銀行の追加緩和への観測は後退し、ポンドやNZドルは売りづらいだろう。半面、欧州中銀(ECB)や豪準備銀行は引き続き緩和的な金融政策を維持する見通しで、ユーロや豪ドルは買いづらいためドルに買いが入りやすい展開となりそうだ。本日発表のADP雇用統計は改善が見込まれ、米国の長期金利と株価が上昇すればドルの押し上げ要因に。ただ、ドル・円は105円台の売りが続き、上値の重さが目立つだろう。

【今日の欧米市場の予定】
・17:55 独・1月サービス業PMI改定値(予想:46.8、速報値:46.8)
・18:00 ユーロ圏・1月サービス業PMI改定値(予想:45.0、速報値:45.0)
・18:30 英・1月サービス業PMI改定値(予想:38.8、速報値:38.8)
・19:00 ユーロ圏・1月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.6%、12月:-0.3%)
・19:00 ユーロ圏・12月生産者物価指数(前年比予想:-1.3%、11月:-1.9%)
・22:15 米・1月ADP雇用統計(予想:+5.0万人、12月:-12.3万人)
・22:30 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁オンライン討論会参加
・23:45 米・1月サービス業PMI改定値(予想:57.4、速報値:57.5)
・24:00 米・1月ISM非製造業景況指数(予想:56.7、12月:57.7←57.2)
・03:00 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(米経済見通しと金融政策)
・04:00 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演(労働市場関連)
・07:00 メスター米クリーブランド連銀総裁講演(経済学関連)
・07:00 エバンス米シカゴ連銀総裁オンライン討論会参加(経済と金融政策)《FA》

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