NY為替:米政府機関の閉鎖回避でドル売り一服

2020年12月12日 07:10

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記事提供元:フィスコ


*07:10JST NY為替:米政府機関の閉鎖回避でドル売り一服
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、104円15銭から103円82銭まで下落したが、104円03銭で引けた。米11月生産者物価コア指数が予想を下回ったほか、米12月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値は上昇したものの1年物期待インフレが大きく低下し、米債利回りの低下に伴うドル売りが強まった。しかし、新型コロナワクチン接種が来週にも開始されるとの期待や米上院が1週間の暫定予算案を可決し、政府機関の閉鎖が回避されたことから、ドル売りは後退した。

ユーロ・ドルは1.2133ドルから1.2105ドルまで下落し、1.2111ドルで引けた。新型コロナウイルス感染の再拡大でドイツのメルケル首相は、規制を一段と強化する方針を示したため、域内の景気悪化を懸念したユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は126円30銭から125円79銭まで下落。ポンド・ドルは1.3135ドルから1.3254ドルまで反発した。欧州委員長がEU首脳に合意なしの公算が最も大きいと警告したことに続き、ジョンソン英首相が、「自由貿易協定(FTA)で合意なくEUを離脱する可能性が非常にかなり高い」と悲観的な見解を示したため、警戒感からポンド売りが加速。その後、アイルランドのバラッカー副首相が通商交渉で合意にいたる可能性はまだあると発言したことから、ポンドは下げ止まった。ドル・スイスは0.8885フランから0.8909フランまで上昇した。《MK》

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