欧州中央銀行理事会で示される方針に注目 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)

2020年12月7日 18:14

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記事提供元:フィスコ


*18:14JST 欧州中央銀行理事会で示される方針に注目 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)
皆さん、こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーター馬渕磨理子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

ドル・円は弱含みの展開となりました。年内に米国、英国で新型コロナウイルス感染症予防のワクチン接種が開始される期待で、リスク選好的な円売りが先行し12月2日に一時104円75銭まで戻しました。しかし、12月3日発表の11月米ISM非製造業景況指数の低下を嫌って103円67銭まで反落。ただ、4日の雇用統計がさえない結果だったことで追加経済対策の成立期待が広がり、104円台前半まで反発しました。

ユーロ・円は一段高となりました。ユーロ圏諸国における経済規制措置の段階的解除への期待や、英国と欧州連合(EU)の通商協議妥結への思惑などで、ユーロ・ドルは2018年4月以来の高値水準まで買われ一時126円68銭まで上昇。そのまま126円台をキープして週末の取引を終えています。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?各通貨の見通しについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

ドル・円は『下げ渋り』と予想しています。今週10日に開催予定の欧州中央銀行(ECB)理事会では、政策金利の据え置きやパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の期間延長を含めた緩和方針を示すとみられています。また、『2018年4月以来の高値圏に浮上したユーロについてけん制するとみられ、リスク選好的なユーロ売り・ドル買いが活発となった場合、ドル・円は下げづらいだろう』と予想しています。

ユーロ・円については『下げ渋り』を予想しています。『欧州中央銀行(ECB)は10日の理事会で政策金利を据え置くとともに、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の期間延長、拡大など一段の緩和措置を決定する見通し』と伝えるほか、ユーロ高のけん制も予想されています。一方で、『新型コロナウイルスのワクチン実用化に向けリスク選好ムードが続くとみられ、ユーロ買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる』と伝えています。

ポンド・円は『底堅い値動き』を予想しています。『英国と欧州連合(EU)との通商合意が見込まれるなか、ポンドは売りづらい展開となりそうだ』と伝えています。また、『新型コロナウイルスのワクチン接種が早ければクリスマス前にも開始される見通しで、先行きの減速懸念を払しょくできればポンド買いにつながる』と分析しています。

豪ドル・円は『底堅い展開』を予想しています。『豪準備銀行(中央銀行)は追加緩和余地の示唆を続けながらも、現行の金融政策を当面維持する姿勢を明白にしつつあり、早期追加緩和観測の後退で豪ドルは売りにくい』と伝えています。また、米英で新型コロナウイルスの予防ワクチン接種が開始されることで、『リスク選好的な豪ドル買い・円売りに振れやすい状況』も想定しています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子《CN》

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