Jトラストは20年12月期3Q累計最終黒字

2020年11月13日 08:45

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  Jトラスト<8508>(東2)は11月12日の取引時間終了後に20年12月期第3四半期累計の連結業績を発表した。日本金融事業の堅調推移などで最終黒字だった。なお連結子会社のJT貯蓄銀行(韓国)の全株式を譲渡することも発表した。通期予想は子会社が異動するため未定としているが、ポートフォリオ再編で収益改善基調を期待したい。株価は軟調だが、ほぼ底値圏だろう。最終黒字を評価して反発を期待したい。

■20年12月期3Q累計は最終黒字、通期予想未定

 20年12月期第3四半期累計の連結業績(IFRS)は、営業収益が388億45百万円、営業利益が12億24百万円の赤字、税引前利益が17億50百万円の赤字、親会社所有者帰属四半期利益が12億26百万円の黒字だった。

 子会社の異動でキーノート(現グローベルス)、Jトラストカード、JT親愛貯蓄銀行(韓国)を非継続事業に分類した。9カ月決算だった19年12月期の4月~12月実績(非継続事業組み替え後)との比較で見ると、営業赤字が縮小し、最終黒字転換した。

 日本金融事業では保証事業と債権回収事業が堅調だった。東南アジア金融事業では前期計上の負ののれん発生益が剥落したが、前期大幅に計上した貸倒引当金繰入額が減少した。またM&A費用や訴訟費用が減少したこと、ノース・リバー子会社化に伴って持分法投資利益(乃木坂46合同会社)を計上したことも寄与した。

 通期の連結業績予想は子会社が異動するため未定としている。事業ポートフォリオ再編により、日本ではカード事業、韓国では貯蓄銀行業から撤退する。売却に伴って増加する手元資金については、日本金融事業の更なる拡大など、ポートフォリオ再編に有効活用する方針だ。収益改善基調を期待したい。

■株価は反発期待

 株価は軟調だが、ほぼ底値圏だろう。最終黒字を評価して反発を期待したい。11月12日の終値は233円、時価総額は約269億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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